東京五輪マラソン&競歩・コース確定持ち越し(12月5日)
札幌開催が決定した東京オリンピックのマラソンと競歩。その日程とコースについて4日、大会組織委員会が発表を行った。まず、日程については当初の5日間から4日間に短縮。スタート、ゴール地点は大通公園となることがIOC理事会で了承されたという。ただし、マラソンのコースについては継続協議となり、前半の20キロ区間のみの発表となった。
突然の札幌開催を受け、大会組織委員会と北海道、札幌市の三者による実務者協議が先月まで重ねられてきた。...
全部読む
札幌開催が決定した東京オリンピックのマラソンと競歩。その日程とコースについて4日、大会組織委員会が発表を行った。まず、日程については当初の5日間から4日間に短縮。スタート、ゴール地点は大通公園となることがIOC理事会で了承されたという。ただし、マラソンのコースについては継続協議となり、前半の20キロ区間のみの発表となった。
突然の札幌開催を受け、大会組織委員会と北海道、札幌市の三者による実務者協議が先月まで重ねられてきた。日程については市民生活や他の大型イベントへの影響を懸念した北海道と札幌市側の要望に沿い、1日短縮された。一方でマラソンコースについては、毎年8月に行われている北海道マラソンのコースをベースとして検討されていたが、そのうち南の平岸方面から、札幌駅の北に位置する北海道大学までを周回するコースが採用された形である。
従来の北海道マラソンだと、ランナーは北大の横をさらに直進し、新川通りを北上。手稲区の前田森林公園を過ぎた地点がちょうど25㎞で、そこから折り返し、再び市中心部に向かう。復路では北大のキャンパス内のエルムトンネルを抜け、大通公園に戻ってくるルートになっている。一部マスコミ関係者に「風景に変化がない」「平坦な道で退屈」などと酷評され、その発言に対してネット上では札幌市民などから大きな反発が起きた。今回大会委員会側はこのルートを採らず、前半の20㎞周回コースを2周する案を提示したが、IOC側との合意には至らなかった。IOC・キットマコーネル競技部長は、後半については「競技団体が現地を視察するなどして継続協議し、今月中旬までに結論を出す」としている。大会組織委員会と札幌市はもとより、何よりも五輪を目指すランナーたちにとってまだまだ気を揉む時間が続きそうだ。
閉じる
Jリーグ最終盤・J1昇格&J2降格組の明暗(12月4日)
サッカーJリーグはJ2、J3の優勝チームが決まり、残すは最終第34節まで決着がもつれているJ1優勝と、1日から始まったJ1参入プレーオフのみとなった。すでにJ1自動昇格とJ2自動降格のそれぞれ2クラブは確定済み。久々の復帰に沸くチーム、再びJ1の壁に跳ね返されたチームと明暗が分かれた。
J2では柏レイソルが早々と16日に優勝を決め、1年での1部返り咲きを決めた。残り1枠を大宮アルディージャと横浜FCで争ったが、24日の最終節の結果横浜が大宮を勝ち点で2ポイント上回り13年ぶりの昇格をものにした。...
全部読む
サッカーJリーグはJ2、J3の優勝チームが決まり、残すは最終第34節まで決着がもつれているJ1優勝と、1日から始まったJ1参入プレーオフのみとなった。すでにJ1自動昇格とJ2自動降格のそれぞれ2クラブは確定済み。久々の復帰に沸くチーム、再びJ1の壁に跳ね返されたチームと明暗が分かれた。
J2では柏レイソルが早々と16日に優勝を決め、1年での1部返り咲きを決めた。残り1枠を大宮アルディージャと横浜FCで争ったが、24日の最終節の結果横浜が大宮を勝ち点で2ポイント上回り13年ぶりの昇格をものにした。3日、横浜FCの選手たちは横浜市を表敬訪問。林文子横浜市長に面会し、J1昇格を報告。最終戦で途中出場し、自身が持つJ2の最年長出場記録を塗り替えた三浦和良は「どうやったら試合に出られるか。少しでも1分でも長くピッチに立てように努力していきたいと思います」と来季に向けた抱負を語った。中村俊輔も「できることを自分に証明したい」と闘志をみなぎらせる。来年42歳となる中村は53歳のキングカズと共にJ1の戦いに挑むこととなる。
一方、降格組はジュビロ磐田と松本山雅FC。昨季復帰を果たした2チームが1シーズンで降格の憂き目に遭うこととなった。ジュビロは最下位に沈んだ6月に名波浩監督が辞任。鈴木秀人コーチが監督に就任したが、チームを立て直せず、わずか1か月半で降板に。小林稔暫定監督が指揮を執った後、8月にフェルナンド・フベロ新監督への再々交代という異常事態になった。最終戦後の社長挨拶ではサポーターから容赦ないブーイングも浴びせられていた。なお、フベロ監督は来季も続投の方向である。一方の松本は2度目のJ1での戦いだったが前回同様1年で降格という厳しい結果に。今季33戦合計でわずか20得点という得点力の貧弱さは致命的だったと言えよう。今季で契約の切れる反町康治監督の去就が取り沙汰されている。両チームとも大胆な刷新と補強が求められそうだ。
閉じる
新語・流行語から見る今年のスポーツ名シーン(12月3日)
流行り言葉とは現代社会の世相を計る物差しのようなものだ。2日行われた「ユーキャン新語・流行語大賞」の発表・表彰式。そこで取り上げられたワードにスポーツ関連のものが多かったことからも、今年が如何に多くの感動的なスポーツシーンに溢れた一年であったことがわかる。
大賞は従前の予想通り、ラグビー日本代表の「ONE TEAM」に決まった。史上初のワールドカップベスト8入りの快挙を達成。7か国15人の海外出身選手31人が正に一つにまとまり、そのスローガンを体言化したと言える。...
全部読む
流行り言葉とは現代社会の世相を計る物差しのようなものだ。2日行われた「ユーキャン新語・流行語大賞」の発表・表彰式。そこで取り上げられたワードにスポーツ関連のものが多かったことからも、今年が如何に多くの感動的なスポーツシーンに溢れた一年であったことがわかる。
大賞は従前の予想通り、ラグビー日本代表の「ONE TEAM」に決まった。史上初のワールドカップベスト8入りの快挙を達成。7か国15人の海外出身選手31人が正に一つにまとまり、そのスローガンを体言化したと言える。ノミネートの中にはほかにも多くのラグビー関連の言葉が並んでいた。W杯がこれほどの熱狂を生むとは関係者も予想していなかったのではないだろうか。ラグビー界、いや、日本のスポーツ界全体にとって歴史的な転換の年になった。
トップ10のなかにはもう一つ今年のスポーツ界を彩ったキーワードも。「スマイリングシンデレラ/しぶこ」は全英女子オープンで日本人女子ゴルファー2人目のメジャー制覇を果たした渋野日向子。その屈託のない笑顔と天真爛漫な性格に魅せられる人が続出した。国内賞金女王争いにも絡み、最終戦のリコー杯まで鈴木愛と接戦を繰り広げた。渋野は最低条件の2位に食い込む健闘を見せたものの、鈴木が757万円差で逃げ切り、自身初の賞金女王に輝いた。あまりの人気の高さからメディアの注目は渋野にばかり集中したのは気の毒だったが、鈴木の年間7勝という成績は特筆すべきものだ。低迷が続いていた日本女子ゴルフに活気を与えてくれた二人のシンデレラ。互いの存在が刺激となり来年も大いに盛り上げてくれることだろう。
さらに選考委員特別賞に選ばれたのは、「後悔などあろうはずがありません」マリナーズ・イチローの引退記者会見で生まれた名言だった。1日には念願だった自らの草野球チームで初めての試合に臨んだイチロー。その日米28年にわたるプロでの足跡に思いを馳せ、改めてその功績を讃えたい。
何もスポーツ界に限ったことではないが今年の日本は必ずしも良いニュースばかりでなかった。しかし、数々のアスリートたちが私たちの日々の生活に活力と勇気を与えてくれたことは間違いない。果たして来年はどのようなスポーツ関連のホットワードが生まれるのだろう。
閉じる
バドミントン悲願の優勝・奥原とナガマツペア(12月2日)
バドミントンの全日本総合選手権大会は1日、各種目の決勝が行われた。世界トップランカーがひしめく日本選手同士のハイレベルな攻防に、駒沢体育館の観客が酔いしれた。
女子シングルス決勝は大会3連覇がかかる山口茜を逆転勝ちで破った大堀彩が2年ぶりの決勝進出。対するのは世界ランキング3位、日本のエース・奥原希望だ。奥原は今シーズン途中から実業団を離れプロ転向を果たした。世界選手権では銀メダルを獲得し、10月には男子の桃田賢斗に続き日本人2人目の世界ランキング1位にも輝いている。...
全部読む
バドミントンの全日本総合選手権大会は1日、各種目の決勝が行われた。世界トップランカーがひしめく日本選手同士のハイレベルな攻防に、駒沢体育館の観客が酔いしれた。
女子シングルス決勝は大会3連覇がかかる山口茜を逆転勝ちで破った大堀彩が2年ぶりの決勝進出。対するのは世界ランキング3位、日本のエース・奥原希望だ。奥原は今シーズン途中から実業団を離れプロ転向を果たした。世界選手権では銀メダルを獲得し、10月には男子の桃田賢斗に続き日本人2人目の世界ランキング1位にも輝いている。その一方、決勝での惜敗が続いて昨年の11月の香港オープンから優勝からは遠ざかっており、もどかしい思いだったことだろう。準決勝では同じ日本代表の高橋彩也香に第1ゲームを奪われながらも逆転勝利。再び決勝の舞台に進んできた。先月の中国大会も含めて今年合計6度もファイナリストとなりながら、あと一勝手が届かなかった奥原。その意識からか「緊張してしまった」という第1ゲームは、初優勝を狙う大堀にリードを許す展開に。そこから逆転でものにすると、第2ゲームは奥原ペース。11連続得点で突き放すとそのままストレートで勝利。全日本で4年ぶり3回目となる優勝を果たした。「全日本総合は私の中で特別」そう語る奥原の表情は充実感が漂っていた。
男子は桃田が世界ランキング1位の力を見せつけて大会2連覇を達成。オリンピック代表の座をかけた激しいデッドヒートが繰り広げられている女子ダブルスは世界選手権2連覇中の永原和可那、松本麻佑の「ナガマツペア」が悲願の初優勝を果たした。準決勝ではこれまで2人の前に立ちはだかってきた高橋礼華・松友美佐紀のタカマツペアを、そして全日本2連覇中だった福島由紀、広田彩花のフクヒロペアを破って初めての全日本制覇だ。五輪代表争いでも一歩リードする価値ある栄冠だった。
激戦を繰り広げた選手らは、息つく暇もなくツアー成績上位者で争われるワールドツアーファイナル(11日~中国・広州)での戦いに挑む。苦しんできた壁を乗り越えた奥原、そしてナガマツペアがどのような試合を見せてくれるか楽しみだ。
閉じる
超高校級のWルーキー・佐々木朗希と奥川恭伸(12月1日)
令和の時代を背負うゴールデンルーキーたちがプロの扉を開いた。ドラフト会議で4球団競合から1位指名され、千葉ロッテマリーンズが交渉権を得た大船渡高校・佐々木朗希が仮契約を結んだ。いずれも推定で契約金1億円、年俸1600万円という高校生の満額条件。さらに出来高払い5000万円という最高級契約である。
高校最速の163キロをマークし、今後どれほどの成長を見せるか、野球ファン全体から熱い視線を集める“金の卵“。...
全部読む
令和の時代を背負うゴールデンルーキーたちがプロの扉を開いた。ドラフト会議で4球団競合から1位指名され、千葉ロッテマリーンズが交渉権を得た大船渡高校・佐々木朗希が仮契約を結んだ。いずれも推定で契約金1億円、年俸1600万円という高校生の満額条件。さらに出来高払い5000万円という最高級契約である。
高校最速の163キロをマークし、今後どれほどの成長を見せるか、野球ファン全体から熱い視線を集める“金の卵“。その背番号「17」は将来前人未到の「170キロを投げてほしい」という球団の願いを込めたものだ。マリーンズがこの球界の至宝ともいえる存在に対して提供したのは高額な契約だけではない。来年の1月から順天堂大学医学部附属の順天堂病院及び浦安病院との提携を決めている。これにより専門医師が佐々木をはじめマリーンズの選手に対する健康管理や医療全般のサポートを提供することになる。大船渡時代はまだ体が出来上がっていないということで、県予選の決勝での連投を回避。甲子園で姿を見せることはなかった。この育成方針は物議を醸したが、高校生ルーキーにとって何と言っても怖いのは故障だ。スポーツ医学の権威を多く輩出している順天堂大医学部という頼れる存在とともに、無理のない体作りを進めることはもろ手を上げて賛成したい。
同じ超高校級ルーキーの奥川恭伸も一足早く先月スワローズと仮契約を済ませた。佐々木と同じ高校生での満額契約で、背番号は高津新監督も付けていた「11」となった。こちらは対照的に甲子園での14回完投勝利をはじめ、U18W杯でも大車輪の活躍を果たし、そのタフネスぶりには定評がある。プロ向けの素材として即戦力としても有望視されていが、ヤクルト側も初年度は2軍でじっくり育て上げる構想という。佐々木も奥川も将来の夢はメジャーリーグ。彼らの投手人生を末永く栄光に彩られたものにするためにも、両球団ともこのダイヤの原石を丁寧に磨き上げていくことになりそうだ。
閉じる
「スポーツの神様」内の検索