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【Globali】
フランス:2023年に温室効果ガスの発生量を2022年に比べ、4.8%削減する(2024/03/23)
『フランス24チャンネル』3月21日付けでは、フランスでの温室効果ガス発生量が減少を続け、2023年には、「2022年に比べ、4.8%削減したと伝えている。
これは明るいニュースであるが、EUが定めた目標に到達するためには、まだ不充分だと見られている。
フランスのエコロジー転換担当大臣クリストフ・ベシュは、3月20日のTV番組で、業種間大気汚染の監視研究センター(Citepa))中間報告書の結果に大いに満足したと語った。2023年の温室効果ガス発生量の前年度に比べ、4.8%削減は、フランスでの2012年から2017年までの5年間での削減に相当すると付け加えた。...
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これは明るいニュースであるが、EUが定めた目標に到達するためには、まだ不充分だと見られている。
フランスのエコロジー転換担当大臣クリストフ・ベシュは、3月20日のTV番組で、業種間大気汚染の監視研究センター(Citepa))中間報告書の結果に大いに満足したと語った。2023年の温室効果ガス発生量の前年度に比べ、4.8%削減は、フランスでの2012年から2017年までの5年間での削減に相当すると付け加えた。
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中間報告書によると、輸入品の製造過程で発生した炭酸ガスを除外した場合の、フランス国内での2023年度の経済活動で発生した炭酸ガス量は、3.85億トンと予測される。この値は2020年のコビッド19感染症が広まった時の炭酸ガス発生量よりも少ないという。ちなみに、ドイツと比べると、2023年の炭酸ガス発生量は6.73億トンで、2022年に比べ、9.8%削減している。(ドイツのアゴラ・エネルギー専門家グループによる。)
なお、今回の温室効果ガス発生量の削減の算定に当たっては、すべての経済活動を対象にしているという。とりわけ、温室効果ガス発生量の削減は、主にエネルギー部門で脱炭素源での発電による14%削減達成が大きく影響しているという。すなわち、原子力発電所の再稼働と同時に、水力発電、風力発電および太陽光発電の増加で脱炭素発電を達成したとしている。産業部門では8%の温室効果ガス発生量の削減が達成されたが、これは単に、生産量が減少したためという。建設部門と各世帯での温室効果ガス削減は、地道な省エネ努力と、工事現場での革新的な省エネ技術の適用により達成されたという。その上、2023年1月と12月は例年より暖かかったので暖房使用料が減少したことも温室効果ガス発生量の削減に影響したという。
フランスとしては、温室効果ガス発生量を1990年の温室効果ガス発生量に比べ、2030年までに-55%削減するEU諸国共通の目標に向かって、毎年、削減努力を続けていく必要がある。フランスは現在、1990年の温室効果ガス発生量に比べて、-29%削減を達成しているが、まだ道半ばというところである。
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