ロシア大統領府のドミトリ・ペスコフ報道官は、4月10日、テレビを通じて「現状はかなり緊迫している。備えは不充分で、水位は上がり続けている。 ウラル山脈周りと西シベリアの多くの地域は記録的な洪水にみまわれている。」と伝えた。
カザフスタンとロシアで起きている洪水は、気温上昇による大雨の発生、雪解け水の増加、さらに河川を覆っていた氷が解け始めたことが相重なったためで、地球温暖化現象とは直接は関係がないという。...
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ロシア大統領府のドミトリ・ペスコフ報道官は、4月10日、テレビを通じて「現状はかなり緊迫している。備えは不充分で、水位は上がり続けている。 ウラル山脈周りと西シベリアの多くの地域は記録的な洪水にみまわれている。」と伝えた。
カザフスタンとロシアで起きている洪水は、気温上昇による大雨の発生、雪解け水の増加、さらに河川を覆っていた氷が解け始めたことが相重なったためで、地球温暖化現象とは直接は関係がないという。しかし、専門家は、「地球温暖化が、洪水の主原因となっている大雨のような極端な気象状態を誘発している。」と指摘している。
洪水による住民の避難活動は、主にカザフスタンの西部と北部のロシアとの国境地帯で行われた。カザフスタンの緊急事態省は、最新状況として「現在まで96472人の住民を救出し、避難させた。」と発表した。この救出作戦には、2.4万人以上の緊急事態省、内務省、防衛省などの職員と数千人の民間ボランテイアが参加したという。
ロシアについては、オレンブルク川での水位が、火曜日夜に臨界水位9.3mを超えた後、水曜日の朝には9.78m水位に到達したという。専門家によると、過去24時間で81cm水位が上がった場合、水曜日には30~70cmの水位上昇が予想されるという。各政府は、洪水の危険性のある地域の住民に対して、緊急に安全な場所への避難を呼びかけている。この地域では約1.3万戸の家屋が洪水に会い、7700人が避難したという。
なお、ロシア大統領府は、ウクライナ戦争が続く中、このような記録的な洪水災害に対してもプーチン大統領の現地の視察は予定していないという。
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