4月2日には、メキシコ中部グアナファト州、セラヤ市の市長候補でモレナ党のジセラ・ガイタン氏が日中、賑やかな通りで殺害された。彼女が襲われたのは、まさに選挙運動を開始した時であった。ロペス・オブラドール メキシコ大統領はこの出来事に弔意を示した。
不幸にもこの出来事が最後ではなく、選挙に関係した暴力行為が益々増える傾向にある。メキシコにとって、今回の選挙はこれまでの歴史上、最も重要となるが、大統領選挙を含めて、20375議席が争われるという。...
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4月2日には、メキシコ中部グアナファト州、セラヤ市の市長候補でモレナ党のジセラ・ガイタン氏が日中、賑やかな通りで殺害された。彼女が襲われたのは、まさに選挙運動を開始した時であった。ロペス・オブラドール メキシコ大統領はこの出来事に弔意を示した。
不幸にもこの出来事が最後ではなく、選挙に関係した暴力行為が益々増える傾向にある。メキシコにとって、今回の選挙はこれまでの歴史上、最も重要となるが、大統領選挙を含めて、20375議席が争われるという。なお、4月3日に選挙研究所から出版された報告書によると、選挙に関係した51人が殺害事件の犠牲になっており、その中の27人が選挙候補者となっている。 一方、政府発表によると、殺害された中の15人が選挙候補者となっている。
選挙を2か月後に控えた現在、選挙候補者への殺害人数27人は、前回の選挙、2018年に記録された殺害件数、24人を超えており、さらには2021年の選挙での候補者殺害人数、30人を超えるものと予測されている。
なお、今回の選挙運動期間で、51人の殺害事件の他に、157件の襲撃事件、75件の脅迫行為、22件の殺人未遂事件と9件の拉致事件が発生している。
メキシコでの犯罪専門家、アルツロ・スピノサ氏によると、これらの暴力の陰に犯罪組織があり、彼らは市長や市議会議員などの選挙候補者をターゲットに選んで殺害して、自分たちの利益につながる候補者を当選させようとしている、と指摘している。さらに、メキシコには2500の市があり、市と犯罪組織と結びつく場合が多いことと、4月2日の市長候補、ガイタン氏への殺害が物語るように、地方の候補者の選挙運動中の安全確保体制が中央政府の議員候補や大統領候補に比べて手薄になっていることを指摘している。
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