【Globali】
ロシア外相が米国務長官と電話会談、在米公館閉鎖で訴訟へ、国旗の撤去も抗議(2017/10/13)
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は12日、レックス・ティラーソン米国務長官と電話会談を行い、米国のロシア在米公館の閉鎖命令は違法であるとして、訴訟の準備中であることを伝えた。また公館の建物からロシア国旗を撤去したことについても米国を非難した。
ロシア外務省の12日の発表によると、ラブロフ外相は、ティラーソン国務長官との電話会議の中で、ロシア在米公館が米国政府により違法に閉鎖されたとして、訴訟の提起に向けて準備をしていることを伝えた。同外相はまた、米当局が閉鎖された公館からロシア国旗を撤去したことは「受け入れ難い」と述べたという。ロシアの外務省報道官は12日、閉鎖された在米公館の所有権はまだロシア側に存在しているにも関わらず、米国がサンフランシスコ総領事館他から同国の国旗を一方的に撤去したと批判していた。...
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ロシア外務省の12日の発表によると、ラブロフ外相は、ティラーソン国務長官との電話会議の中で、ロシア在米公館が米国政府により違法に閉鎖されたとして、訴訟の提起に向けて準備をしていることを伝えた。同外相はまた、米当局が閉鎖された公館からロシア国旗を撤去したことは「受け入れ難い」と述べたという。ロシアの外務省報道官は12日、閉鎖された在米公館の所有権はまだロシア側に存在しているにも関わらず、米国がサンフランシスコ総領事館他から同国の国旗を一方的に撤去したと批判していた。
米国務省のヘザー・ナウアート報道官は、ラブロフ外相の非難について記者団からの質問に答え、閉鎖されたロシア公館で米当局の取った行為は「完全に合法的なもの」であり、慎重に検討の上、賢明な方法で為されたものと説明した。「サンフランシスコの前ロシア総領事館等の建物にあった国旗は、丁重に降ろされ、各建物内に無事に保管されている。」「自国そして他国の国旗に対して、これ以上敬意を払う国はない。それは我々が真摯に取り組んでいることだ。」と同報道官は述べている。
しかしロシア外務省によれば、ラブロフ外相はティラーソン長官に対し、「米当局が続けている非合法的な行いは、史上最悪となった両国間の関係を正常化しようとする、ワシントンでの両国首脳レベルでの意思の表明に反するものだ。」と強調したという。
ロシアは7月末、米議会が対ロ制裁強化法を可決したことに反発し、ロシアに駐在する米国の外交官や職員の人数を755人削減することを要求し、米国務省は8月末までにこれを実行して、455人に削減したことを発表した。
米国はこれに対抗する形で8月、ロシアに対し、サンフランシスコ総領事館、ワシントンの大使館別館、ニューヨークの総領事館別館を閉鎖するよう求めた。これを受けて、ロシアの外交官らは9月、サンフランシスコ総領事館等を明け渡しており、両国関係は悪化し、一連の報復措置の応酬が行われていた。
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