【Globali】
昨年世界で一番テレビを見た国は? 調査報告書(2018/04/11)
調査会社ユーロデータTV・ワールドワイドは9日、フランス南部のカンヌで開かれた世界最大のテレビ番組の見本市であるMIPTVで、テレビ視聴に関する報告書を発表した。これによると、世界中の人々が昨年テレビを視聴した平均時間は1日約3時間で、最も視聴時間が長かった国は、米国とカナダだった。
ユーロデータTVが世界95カ国から収集したデータによれば、昨年の世界中の人々のテレビ平均視聴時間は2時間56分で、最も長かったのは米国とカナダの4時間3分だった。次は欧州の3時間49分で、ロシアとブラジルがこれに続いた。アジアでは、他の大規模な市場に比べて視聴時間は少なく、中国で2時間12分まで減少しているなど、全体平均で2時間25分だった。
動画配信サービスなどを通じ、ネット上で動画を視聴する傾向が高まっているが、テレビの視聴時間は変わらないようだ。...
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ユーロデータTVが世界95カ国から収集したデータによれば、昨年の世界中の人々のテレビ平均視聴時間は2時間56分で、最も長かったのは米国とカナダの4時間3分だった。次は欧州の3時間49分で、ロシアとブラジルがこれに続いた。アジアでは、他の大規模な市場に比べて視聴時間は少なく、中国で2時間12分まで減少しているなど、全体平均で2時間25分だった。
動画配信サービスなどを通じ、ネット上で動画を視聴する傾向が高まっているが、テレビの視聴時間は変わらないようだ。ユーロデータTVのフレデリック・ボルプレ副社長は、「視聴できるオンラインのコンテンツが増えているにも関わらず、過去25年間人々がテレビを見る時間は維持されている。北米とアジアでは視聴時間がやや減少したが、南米ではなお増加しており、欧州では歴史的に見ても高水準が保たれている。」と解説する。
しかしながら、報告書は一方で、番組の視聴習慣は確実に変化しつつあると指摘しており、調査した35カ国で、再放送サービスなどで8%視聴者が増加したとしている。ミレニアル世代の若者らは、携帯端末などのモバイル機器の使用に多くの時間を割いており、番組もそれらの媒体により視聴している。スウェーデンは世界で最もIT化が進んだ国の1つであり、若者の1日平均のテレビ視聴時間は2時間弱にとどまっている。
ユーロデータTVによれば、インターネットや再放送サービスで番組を見る殆どの若者は、彼らに狙いを定めたショー番組やドラマなどを視聴しており、テレビで放送された際の倍の視聴者が見る場合もあるという。
米国と英国は現在でも、世界の2大テレビ番組輸出国だ。それぞれ500番組以上を輸出した。これにフランス、ドイツ、トルコが続く。しかし昔ほど世界的に大ヒットする番組は少なくなっている。そのためテレビ局や番組プロデューサーは、幅広い層より特定層の視聴者を狙い、特化したコンテンツ作りをする傾向が見られる。
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