フィリピンの港では、カナダの輸入業者から違法に数トンの廃棄物が運ばれたままになっており、その処理に関し、フィリピンのドゥテルテ大統領がしびれを切らしているという。
4月23日付カナダ
『CBC』は「ゴミ輸送船を巡り、フィリピンのドゥテルテ大統領がカナダに食って掛かる」との見出しで以下のように報道している。
2013年~14年にかけ、カナダの会社から100以上のコンテナがマニラに輸入されてきている。フィリピンのドゥテルテ大統領は、今後1週間以内に、カナダが数トンに及ぶゴミを持ち帰らなければ、カナダに宣戦布告をし、自らがコンテナを送り返すぞ、と宣言した。...
全部読む
4月23日付カナダ
『CBC』は「ゴミ輸送船を巡り、フィリピンのドゥテルテ大統領がカナダに食って掛かる」との見出しで以下のように報道している。
2013年~14年にかけ、カナダの会社から100以上のコンテナがマニラに輸入されてきている。フィリピンのドゥテルテ大統領は、今後1週間以内に、カナダが数トンに及ぶゴミを持ち帰らなければ、カナダに宣戦布告をし、自らがコンテナを送り返すぞ、と宣言した。
マニア近郊の港では、腐敗した状態で日用品や電化製品のごみが積まれたカナダ国籍の十数の貨物船が約6年間に渡り放置されている。100以上のコンテナは2013年~14年にかけカナダ企業によりマニラに送られたもので、リサイクル対象のプラスチックとの不適切なラベルが貼られているという。税関職員が、中身は汚れた介護おむつや生ごみであることを確認している。
ドゥテルテ大統領は、「来週中に適切に対処しなければ、私が出航し、カナダに宣戦布告する。カナダにはゴミが向かっているとアドバイスする。歓迎セレモニーの準備をしろ。望むなら食べるがよい。」と、大統領府のRTVM放送で述べた。
2016年フィリピンの裁判所がカナダに返還するべきとの決定を下したが、カナダは6年に及び、フィリピンにゴミ処理への説得を働きかけてきた。先週、ブリティッシュコロンビア判事は、カナダは、先進国が有毒廃棄物を途上国に合意なしに送ってはならないと定める「国際バーゼル条約」に違反するとした。
カナダの気候変動省のCatherine McKenna報道官は、「カナダは当件を精査中であり、フィリピン政府と協力し解決に努める意向である。輸入業者への法的措置も視野に検討中である。また、両国当局者らによる合同技術委員会は、ゴミ移転の適時解決に関し、広範囲に審議を重ねている所である。カナダは2016年危険ゴミ輸出に関する規制を改定。環境への配慮し、ゴミの適切な処理に向け協調していく。」等としている。
同日付米国『FOXニュース』は「フィリピンのドゥテルテ、ごみ回収でカナダに宣戦布告まで1週間の猶予」との見出しで以下のように報道している。
ドゥテルテ氏は、来週中にマニラに輸入された大量のごみを撤去しなければ、カナダに宣戦布告したと報道されている。その宣言は、フィリピン国営メディアが放送し、カナダの新聞社が伝えた。警告後、従わなければ、自ら出航するとまで述べている。廃棄物の中身は電気製品や家庭ごみで、2013~2014年にかけ、103隻のコンテナでフィリピンに運ばれたが、カナダがフィリピンに処理するよう迫っていた。
報道によると、カナダのトルドー首相は2015年マニラを訪問した際、“カナダの解決策”を検討中で、
このような事態は二度と起きないと述べていたという。
閉じる