【あの一言】
どうなる?「1つの中国」・米国・トランプ新政権vs中国
東京財団研究員・小原凡司 日本は台湾のすぐそばに自国の領土がある。米中が軍事衝突を起こしたとき、巻き込まれる可能性もある。自衛官を発動するのかという問題にも発展しかねない。この海峡が危険な海域だとなると物資輸送の保険料金が上がる。南シナ海に広がると日本に入るエネルギー資源やほかの物資の値段も上がる。
2017/01/15 BS朝日[いま世界は]
外交ジャーナリスト・手嶋龍一 日米安保体制、日米同盟は2つの有事を想定している。朝鮮半島と台湾海峡の有事。米国も中国も朝鮮半島を舞台に米中が戦うことは考えていない。台湾については中国の指導部が超えてはいけない一線を超えれば伝家の宝刀を抜く。同盟国として行動を共にするか、日本の国論も真っ二つになるくらいだが、国会で何も議論していないというのが最大の問題。
2017/01/15 BS朝日[いま世界は]
外交ジャーナリスト・手嶋龍一 米国議会の中には伝統的に“台湾ロビー”と言われるような台湾寄りの勢力があり、これが台湾関係法を支えている。台湾の中の隠れ独立派がいて(彼らに対し中国が設けた)レッドラインがあるが、このラインを超えたと中国側が判断した場合には東アジアで米中の戦争が起きる可能性がある。それほど恐ろしいカードを使い、それを貿易の取引の材料に使おうというのは愚かしいと言うほかない。
2017/01/15 BS朝日[いま世界は]
東京財団研究員・小原凡司 中国にとって台湾問題は中国共産党にとってみればまだ国共内戦状態で、国民党と共産党との戦争が終わっていない状態。ここで台湾が独立という話になると共産党の統治自体が正当性を失う。もうひとつは台湾独立で中国国内のチベットや新疆などの独立気運が高まり、中国の統治が持たなくなる恐れもある。
2017/01/15 BS朝日[いま世界は]
東京財団研究員・小原凡司 中国には米国をけん制できるオプションは限られていた。その中で「遼寧」を使わざるを得なかった。使えない空母であるにも関わらず「遼寧」に駆逐艦やフリゲートをつけ、あたかも空母戦闘軍であるかのような形で、台湾の東側の海域に出したことがポイントで、ここは中国海軍が米国海軍との決戦の海域であると言っている場所。結果的に米国に対してファイティングポーズをとらせた。
2017/01/15 BS朝日[いま世界は]
東京財団研究員・小原凡司 トランプ次期大統領は理想主義ではなく欲望をむきだしにして、個々の問題を具体的に解決しにくるのではないか、実は経済問題に関心があるにも関わらず、交渉のために外交や安全保障の問題、そこに台湾も入っているが、それを取引材料として使うのではないかということを(中国は)恐れている。
2017/01/15 BS朝日[いま世界は]
|