【あの一言】
“選ばれない国”ニッポン!?労働力不足をどうするのか…
九州大学大学院・施光恒准教授(VTR) 外国人労働者受け入れの論拠として人手不足ということが言われてきたが、人手不足というよりも、賃金不足。企業は賃金を絶対に上げたくないので、安い労働力を海外からたくさん連れてきたい。日本の企業の儲けがどこに向かっているかというのは統計的に見ればわかるが、この20年ぐらい賃金はほとんど横這い。大企業の儲けは上がってきているが、それ以上に株主への配当が90年代を100とすると、今は5倍になっている。日本経済の仕組みというものが、日本型経営の時には株主だけでなく従業員にも給与として配分されていたが、今はアングロサクソン型で、働く人には配分しなくなり株主の方に配分するようになっている。今は安倍政権にしろ、ほかの政権も株価を見て政治をしていて、国民の声を聞いて政治をしていない。そういうところから外国人労働者の話が出てきていることはきちっと認識しておくべき。
2018/08/05 BS-TBS[週刊報道LIFE]
首都大学東京・丹野清人教授 もうちょっと人手不足が進み、技能や生産性の向上性に関わる部分で外国人労働者が必要となってくると、日本に外国人は集まらなくなってくるし、本当に必要な人は来なくなるかもしれない。
2018/08/05 BS-TBS[週刊報道LIFE]
フォーサイト元編集長・堤伸輔 安倍政権の支持層、特に保守層が移民政策に対し非常に反対の論陣を張っている。経済界の要請では労働力として外国人を入れてほしいと言われているが、そちらには特定技能という形で人を入れるという説明をして、もう一方の支持層にはこれは移民政策ではないということをアピールしている。
2018/08/05 BS-TBS[週刊報道LIFE]
首都大学東京・丹野清人教授 労働力不足が非常に厳しい状態で、企業はとにかく何が何でも労働力を確保したいから技能実習生の研修の期間を延ばすというようなことをしている。
2018/08/05 BS-TBS[週刊報道LIFE]
フォーサイト元編集長・堤伸輔 日本の人口減少が止まらずに、毎年40万人規模で減っている。これは地方の中核都市規模の人口がひとつずつなくなっている計算。それを埋めるために20万人近く入ってくる外国人労働力で埋めるしかない。すでに労働力不足倒産とか、廃業とかが地方ではどんどん起きている。これまで安倍政権は有効求人倍率が高いというのをアベノミクスの成功事例として売り物にしてきたが、あれは労働力不足に対する政策を実は何もとれていなかったことの証明。
2018/08/05 BS-TBS[週刊報道LIFE]
松原耕二 2015年のOECD加盟国のうち1年間に移住した外国人数の上位5か国で最も多いのはドイツで201万人。2位は移民国家・米国で105万人、3位は英国47万人で、なんと日本は39万人で第4位。3位の英国とあまり数字の差がない。39万人もの外国人が日本に1年間で入ってきている。つまり日本はすでに移民大国と言ってもいい状況。
2018/08/05 BS-TBS[週刊報道LIFE]
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