新しい防衛力増強システムは、あくまでも、北朝鮮、中国およびロシアによる脅威に対しての反撃能力に限られるという日本の主張が、占領時代の記憶が色濃く残る朝鮮半島では受け入れられなかった。
12月16日に発表された日本の防衛力増強計画の第1の目標としている国、北朝鮮は、12月20日に「新たな侵略政策」を進めるものだとして日本を強く誹謗している。北朝鮮は、日本との新しい力関係が東アジアの安全保障状況を大きく塗り替えることになると警戒感を表明している。...
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新しい防衛力増強システムは、あくまでも、北朝鮮、中国およびロシアによる脅威に対しての反撃能力に限られるという日本の主張が、占領時代の記憶が色濃く残る朝鮮半島では受け入れられなかった。
12月16日に発表された日本の防衛力増強計画の第1の目標としている国、北朝鮮は、12月20日に「新たな侵略政策」を進めるものだとして日本を強く誹謗している。北朝鮮は、日本との新しい力関係が東アジアの安全保障状況を大きく塗り替えることになると警戒感を表明している。北朝鮮当局は、米国に対して日本の再軍備化と侵略計画を奨励した結果だと強く非難した。
韓国政府においては、北朝鮮ほど辛辣さはないが、日本が専守防衛目的で必要なら敵陣攻撃も辞さない見解を明記したこと、と防衛予算の上限を従来のGNP、1%から2%に引き上げるとの発表を受けて、不安を隠せない模様であった。
一方、韓国の最大野党、民主党議員で報道担当のイム・オキョン氏によると「日本は世界第3位の経済大国に見合う軍事力を備えたいと常々望んできた。特に安倍元首相が属していた右翼的な政治家グループの願望でもあった。」と語った。韓国の保守的な新聞である『東亜日報』も、日本政府の今回の専守防衛の機能強化方針に対しては批判的な論調を掲げている。
なお、大部分の韓国メディアは、韓国が日本や米国との協力関係の必要性を認めており、今年の北朝鮮の度重なるミサイルの発射実験(その1つは10月には日本の領土上空を通過。) に対する日本の今回の決定を歓迎している。
しかし、『韓国ヘラルド紙』によると、多くの韓国人は、日本が第2次世界大戦までに朝鮮半島を侵略し、多くの罪のない人々を殺害した過去を持つだけに、今後の日本の軍事力増強には不安を感じているという。
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