米フェイスブックのCEOのマーク・ザッカーバーグ氏はソフトウエア開発者向け会議で、今後同社はポケモンGOなどで注目される拡張現実(AR)を戦略の重点においた開発を推進する意向である事を発表した。同社はソーシャルメディア企業でありながらVR(仮想現実)ヘッドセット企業を買収する等、カメラ機能に力を入れていたが、ARは現実とデジタル世界を結びつける技術として、今後、ユーザー開発者が拡張現実アプリを開発するための最強のコンピュータプラットフォームとなると考えているという。ARの技術を使用すれば、例えばバーで友達への「バーチャルな伝言を残したり、現実にはまっさらな所に「ストリートアート」を施したりでき、一見実用性がないようだが、新たなゲーム機能やバーチャルアートなど今後の技術サービス向上の可能性を秘めている。
4月19日付
『ロイター通信』は「ポケモンGOに刺激されフェイスブックが拡張現実(AR)推進へ」との見出しで以下のように報道している。
フェイスブック社は、現実とデジタル世界をミックスさせた拡張現実でチャンスをつかもうと試みている。
ザッカーバーグCEOはソフトウェア開発者の年次会議で、フェースブックはビジネスツールとしての中心を担っており拡張現実の試作の場だと述べたが、「ポケモンGO」のようなゲームを開発する予定があるのかには言及しなかった。...
全部読む
4月19日付
『ロイター通信』は「ポケモンGOに刺激されフェイスブックが拡張現実(AR)推進へ」との見出しで以下のように報道している。
フェイスブック社は、現実とデジタル世界をミックスさせた拡張現実でチャンスをつかもうと試みている。
ザッカーバーグCEOはソフトウェア開発者の年次会議で、フェースブックはビジネスツールとしての中心を担っており拡張現実の試作の場だと述べたが、「ポケモンGO」のようなゲームを開発する予定があるのかには言及しなかった。
拡張現実を使用した例としては、実在する場所に現れるアニメキャラクターを捕まえる「ポケモンGO」は、世界中のユーザーファンを魅了したし、携帯端末で映画スターのホログラムを移しだすことに使われている。フェイスブックに最近ついたカメラ機能がこの拡張現実に似たサービスに結びつくという。
CEOは、「全アプリにカメラが付くのは先になるが、拡張現実の試作を重ねているところ」だと述べた。
大学生が写真を見せ合う方法としてスタートした会社はこれを次のステップと見定め、カメラ開発が専門だと自称する「スナップチャット」開発のライバルSNAP社と凌ぎを削る。
このAR技術で、バーで友達へのバーチャルな伝言を残したり、現実にはまっさらな所にストリートアートを施したりできるという。
4月18日付米国
『VOX』は「フェイスブックの将来は少し、ポケモンGOと似ている」との見出しで以下のように報道している。
いつか特別な眼鏡をかけると本物の様なアニメのモンスターから友人の顔に至るまで、デジタル物体を見ることができるかもしれない。それが実現するのは数年先となりそうだとフェイスブックのCEOはいう。顔の前にスマホをかざすと、バーチャルな物体が見えるようなものを構想中だという。
「ポケモンGO」は拡張現実(AR)の先駆者で、「スナップチャット」は自撮りする人に犬の耳をつけたりする機能は開発済みだ。フェイスブックは、これら2つの機能が今後、ユーザー開発者が拡張現実アプリを開発するための最強のコンピュータプラットフォームとなると考えている。
同社は2014年、ARに強い「Oculus」を傘下にいれており、VRヘッドセットは今だに高額で普及は難しいが、スマホ向けのARプラットフォームなら汎用性があるため2020年くらいまでの開発を目指しているという。
ポケモンGOで現れるキャラクターは部屋の中ではどこか不自然に浮いているように見えたが、この部分の改良には、詳細な3Dの世界地図を使用したプラットフォームが必要となる。改良されれば現存する物体に反応できるようになり、ユーザーが歩いてもぶれることがなくなり、テーブルの裏に隠れるなど細かい動きも正確になる。
フェイスブックはこの機能をもつ「ホロレンズ」という3D眼鏡を使った拡張現実機能に取り組んできた。同社はこの機能を少し単純にし、スマートホンに搭載しようと試みている。また、スマホでの認知機能の開発にも意欲を燃やしている。例えば、テーブルの上の物を認識し、コーヒーならクリームを表示できたりする遊び心のある機能。これは、ゲームの機能として活用できるし、バーチャルアートにも応用できるという。一見消費者にとり実用性がない様なものだが無限の可能性がある。
閉じる