欧米メディア、米国の対ロ制裁逃れのため中国・ロシア間貿易決済額の半分が第三国経由と報道(2024/04/29)
3月28日付GLOBALi「
ロシア石油企業、友好国の中国・UAE・トルコ銀行による米国制裁回避政策に伴う原油代金回収遅延に遭遇」の中で、ロシア友好国の中国・アラブ首長国連邦(UAE)・トルコ在銀行が、米国による対ロ追加制裁リスクを回避すべく、ロシア産原油代金回収に関わる取引を拒否、あるいは数ヵ月かけての綿密な精査を実施することになっていると報じた。そうした中、米国の制裁を潜って、中国・ロシア間貿易決済額のおよそ半分が香港や中央アジアの旧ソ連国等の決済代行業者を経由して行われていると欧米メディアが報じている。
4月26日付
『ロイター通信』は、中国・ロシア間貿易決済額のおよそ半分が、米国による追加制裁を潜って、第三国の決済代行業者経由で行われていると報じた。
ジョー・バイデン大統領(81歳、2021年就任)は昨年12月、対ロ制裁を更に強化する大統領令を発した。
これに基づき、米財務省は、外国銀行に対して対ロ制裁を遵守するよう強く訴えている。
ロシアの『イズベスチヤ』紙(1917年創刊)は今年3月、中国工商銀行(1984年設立)等の中国・ロシア間貿易決済に関わる複数の銀行が、米国による追加制裁対象となるリスクを回避すべく、元々米国制裁逃れのために人民元で行われていた決済をも停止することとしたため、およそ80%の代金決済が滞っていると報じた。...
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4月26日付
『ロイター通信』は、中国・ロシア間貿易決済額のおよそ半分が、米国による追加制裁を潜って、第三国の決済代行業者経由で行われていると報じた。
ジョー・バイデン大統領(81歳、2021年就任)は昨年12月、対ロ制裁を更に強化する大統領令を発した。
これに基づき、米財務省は、外国銀行に対して対ロ制裁を遵守するよう強く訴えている。
ロシアの『イズベスチヤ』紙(1917年創刊)は今年3月、中国工商銀行(1984年設立)等の中国・ロシア間貿易決済に関わる複数の銀行が、米国による追加制裁対象となるリスクを回避すべく、元々米国制裁逃れのために人民元で行われていた決済をも停止することとしたため、およそ80%の代金決済が滞っていると報じた。
かかる事由より、『ロイター通信』が匿名を条件に関係筋から聴取したところによると、以下のような内情になっているという。
・両国間貿易に関わる代金回収を確実にするため、輸出元となった中国企業あるいはロシア企業は、香港・キルギス・カザフスタン・UAE、また、米国による対ロ制裁政策を支持しないと宣言している国の決済代行業者を利用せざるを得なくなっている。
・但し、取引毎に請求される数千ドル(数十万円)の手数料が急上昇しているのみならず、第三国経由で搬送される貿易品が米国制裁に基づいて差し押さえされるリスクはある。
・実際問題、中国からカザフスタン経由でロシアに輸出された大量のサーバーが、米国制裁の手が及んで没収されてしまっている。
・更に、仲介業者を利用しても、中国の銀行が支払いを拒否するリスクもあり、また、当該決済取引自体が公式なものではないため、関与ロシア企業としては資金回収に困難を来す恐れがある。
・ロシア企業のうち、中国銀行と正規に取引できるのは僅か5分の1である。
・なお、ロシア企業側では、ウラジーミル・プーチン大統領(71歳、2000年就任)の5月の訪中を機会に、両国間貿易決済問題の解決の糸口がみえることを期待している。
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米元司会者がロシアでプーチン大統領にインタビュー予定(2024/02/07)
米国の保守派FOXテレビの元司会者タッカー・カールソン氏が、ロシアのプーチン大統領にインタビューする予定でモスクワを訪問中だと報じられている。
2月7日付
『Yahooニュース』(NYデイリーニュース):「タッカー・カールソン氏、ウラジミール・プーチン氏とのインタビュー予定を認める」:
元FOX司会者のカールソン氏は、プーチン大統領とのインタビューのためロシア入りしていることを認めた。
ソーシャルメディアへの投稿動画では「人々へ情報を届けるのがジャーナリズムの責務だ」と述べている。先週末にボリショイ劇場を訪れていたことから、モスクワに滞在している事が明らかとなった。...
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2月7日付
『Yahooニュース』(NYデイリーニュース):「タッカー・カールソン氏、ウラジミール・プーチン氏とのインタビュー予定を認める」:
元FOX司会者のカールソン氏は、プーチン大統領とのインタビューのためロシア入りしていることを認めた。
ソーシャルメディアへの投稿動画では「人々へ情報を届けるのがジャーナリズムの責務だ」と述べている。先週末にボリショイ劇場を訪れていたことから、モスクワに滞在している事が明らかとなった。
5日にはプーチン氏とのインタビュー予定があるかとの親プーチン政権派日刊紙「イズベスチヤ」の取材に、「何れわかるだろう」としていたが、6日の投稿で、そのインタビュー予定が事実で、大統領に説明を求めたことを認めた。「世界中を改変させた戦争開始から2年となり、多くの米国人は十分な情報を与えられていない。ここで何が起きているのかよく理解していないのだ」と述べている。
昨年4月にFOXを解雇された後にはXのコンテンツを始めているが、そこにプーチン氏の未編集インタビューが投稿されるとのことで、これを可能にしたイーロン・マスク氏への感謝の言葉も述べている。インタビューがいつ投稿されるかは未発表。
カールソン氏は、インタビューを行うのは「我々がプーチンを愛しているからではなく、米国を愛しているから」とも述べている。
米国内ではこれまでプーチン氏を支持する多くのコメントで大きな批判を受けてきた。一方、ロシア国営テレビは2020年のカールソンの功績をたたえているとされる。
2月5日付露『ザ・モスクワ・タイムズ』:「プーチンへのインタビュー予定が囁かれる米保守評論家タッカー・カールソンがモスクワを訪問」:
プーチン大統領とのインタビュー予定が噂される中、保守派メディアFOXニュースの元キャスターが最近モスクワを訪問していたことが分かった。
「イズベスチヤ」紙は会話を密かに録音していたようであるが、カメラが回っていることにカールソン氏が気づいていたかは明らかではない。
カールソン氏は9月、スイスメディアに対しプーチン氏とのインタビュー予定について述べていたが、米政府がやめるよう働きかけていた。
カールソン氏はウクライナ侵攻前も後も、ロシア首相について称賛している一方、ウクライナのゼレンスキー大統領と西欧同盟国については批判している。
ロシア当局は5日、インタビューの可能性については言及しなかった。ペスコフ報道官は「現時点で発表出来ることはない。予定が決定したらお知らせする」としている。ロシア連邦保安局と関連があるとされるテレグラムチャンネル「マッシュ」によると、カールソン氏は今月1日からモスクワ入りしているという。
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