中国政府が一人っ子政策の問題顕在化で出産を奨励、発行切手にその気持ちが表れる?(2018/08/11)
中国政府は1979年以来続けてきた人口抑制策の一人っ子政策について、2016年に規制を一部緩和して都市部で二人目の子供を持つことを認めた。しかし、その後も出生率は上向かず、人口抑制策による問題が顕在化しており、子供の数を増やすよう呼びかけている。
中国共産党の機関紙「人民日報」にこのほど、「子供を産むことは家族の問題であるが、国家の問題でもある。」と題した一面の論説コラムが掲載された。それは「低い出生率が経済や社会にもたらす影響が表れ始めている。」と警告し、子供を産むよう奨励するとともに、若い人々が家庭を持つことが可能となるよう、公共政策の推進を求めている。
中国郵政が最近新たな切手を発表したが、その図案は、人々が持つことのできる子供の数に関して残る制限が撤廃されることをうかがわせる。...
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中国共産党の機関紙「人民日報」にこのほど、「子供を産むことは家族の問題であるが、国家の問題でもある。」と題した一面の論説コラムが掲載された。それは「低い出生率が経済や社会にもたらす影響が表れ始めている。」と警告し、子供を産むよう奨励するとともに、若い人々が家庭を持つことが可能となるよう、公共政策の推進を求めている。
中国郵政が最近新たな切手を発表したが、その図案は、人々が持つことのできる子供の数に関して残る制限が撤廃されることをうかがわせる。その切手は、来るべき亥年用に発行されるもので、両親と3匹の子供が描かれており、政府がさらに大家族を奨励する方針を示すものとしてSNSなどで話題となっている。2016年の申年の記念切手にも、2匹の子猿が描かれ、一人っ子政策を放棄することを認めたものと見られていた。
政府は一人っ子政策を変更したが、人口統計上の影響は益々顕在化している。中国では高齢化が進展して労働人口が縮小しており、高齢者への社会的支援が未だ整わない中、若者は両親と祖父母を支えている。2017年には同国の一人の女性が生涯に産む子供の数を示す出生率は1.6であり、人口を維持するために必要と見込まれる2.1を大きく下回った。
単純に政策を転換するだけでは効果は出ない。中国の都市の中間層の出生率は、西欧諸国と同様に低いが、経済的な面が影響している。人民日報の論説も、「特に都市部においては、子供を持つための費用は高くなる一方だ。出産から学校まで経済的・時間的負担は増大している。都市部に住む若い層の多くは、子供を持ちたがらない。」と指摘し、子供を増やすためには、教育や医療の提供などの面で政府の奨励策が必要としている。
この論説に対し、ネット上では大きな反響があった。中国版ツイッターの新浪微博(ウェイボー)には多くの意見が寄せられている。批判的なコメントは削除されている可能性があるが、論説の主張を支持し、政府の措置を求める声が多い。
就業における性差別を禁じる法律はあるものの、中国の女性は就職難に直面している。子供をさらに持つことが奨励されれば、今後子供を産む可能性がある女性を企業が敬遠し、さらに就職時に不利な扱いを受けるのではないかと懸念する声も一方では上がっている。
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中国版ツイッター、同性愛関連の投稿削除を決める(2018/04/15)
『AFP』『スカイ・ニュース』などの英文メディアは、中国共産党のインターネット上の過剰な規制下で、中国のソーシャルメディアが一部投稿を削除すると発表したことについて抗議が相次いでいると報じている。
中国の大手ソーシャルメディア「新浪微博(Sina Weibo)」が今月13日に発表したのは、ポルノ的な意味合いのある漫画や動画、暴力や同性愛を推奨している内容のものなどを違法コンテンツとみなし、サイト上から削除するという決定だ。新浪微博は中国版ツイッター「ウェイボー」を運営しており、月間約4億人のアクティブユーザーを持つと言われている。同社は「明るく調和のとれたコミュニティー環境を作るため」と説明しており、この措置が3ヶ月ほど続くと発表している。...
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中国の大手ソーシャルメディア「新浪微博(Sina Weibo)」が今月13日に発表したのは、ポルノ的な意味合いのある漫画や動画、暴力や同性愛を推奨している内容のものなどを違法コンテンツとみなし、サイト上から削除するという決定だ。新浪微博は中国版ツイッター「ウェイボー」を運営しており、月間約4億人のアクティブユーザーを持つと言われている。同社は「明るく調和のとれたコミュニティー環境を作るため」と説明しており、この措置が3ヶ月ほど続くと発表している。
これに対しウェイボーにハッシュタグ「#我是同性恋」という自らが同性愛者であるという抗議内容の投稿が相次いでいる。ハッシュタグをつけた投稿が17万人に対し、2万4000ものコメントが寄せられている。コメントの一部には今回の措置は「単純な差別」であると書かれており、また他の投稿には「私は同性愛者であり、そうであることを誇りに思っている。私が許されなくても、私のような人間が何千万人も存在する。」「共産主義のもとでは同性愛者は存在しないのか。」などと書かれている。
一党支配の中国では、中国共産党が社会規範や党の政策への批判を抑え込むため、社会主義の本質的な価値から逸脱したネットコンテンツを禁止する方針にある。今回の措置もその一環とみられており、ウェイボーは新たなサイバーセキュリティ法に則っている。
ウェイボーは14日までに5万6243件のコメントを削除しており、108人のアカウントを閉鎖、62のトピックも閉鎖している。ハッシュタグ「#我是同性恋」の投稿も現在は使用禁止になっているとみられる。
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