イギリスでは、公衆衛生局が2020年までに食品メーカーに対し、食品の砂糖含有量を5分の1に減らすよう勧告しているが、市販されるほとんどのヨーグルトで、健康的な砂糖の量を大きく上回っているとの調査結果が出ているという。英国の調査チームは、ヨーグルトは子どもの方が消費量が多く、無意識に砂糖を取ることで国民の肥満にもつながると警告している。
9月18日付英国
『BBC』は「ヨーグルト(オーガニック品でも)は大量の砂糖を含む」との見出しで以下のように報道している。
多くのヨーグルトには大量の砂糖が入っており、健康にいいと錯覚すべきでない。英国のスーパーで販売されている900個のヨーグルトを対象とした調査の結果、有機商品でも砂糖の多さでかわりは見られず、プレーンやギリシャヨーグルトのみが低糖と判断された。政府の保健当局が製造業者に大衆むけ商品への砂糖含有量減量を提唱する中、調査が行われた。...
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9月18日付英国
『BBC』は「ヨーグルト(オーガニック品でも)は大量の砂糖を含む」との見出しで以下のように報道している。
多くのヨーグルトには大量の砂糖が入っており、健康にいいと錯覚すべきでない。英国のスーパーで販売されている900個のヨーグルトを対象とした調査の結果、有機商品でも砂糖の多さでかわりは見られず、プレーンやギリシャヨーグルトのみが低糖と判断された。政府の保健当局が製造業者に大衆むけ商品への砂糖含有量減量を提唱する中、調査が行われた。ヨーグルトはこれまで公衆衛生局が改善を求めていたもの。
デザートタイプのヨーグルト100g中には平均16.4グラムと最も多くの砂糖が含まれていた。(チョコレートムースやクリームキャラメルも同程度の砂糖を含む。)次に砂糖が多いのが有機ヨーグルトで100g中およそ13.1グラム。子ども向けのヨーグルト100gには10.8グラム、角砂糖2個分以上の砂糖である。
英国民医療サービスは、4歳~6歳では一日19グラム未満(角砂糖5個分)、7~10歳では、24グラム未満を推奨している。低糖とされるのは、100g中5グラム未満の砂糖であり、調査されたヨーグルトの内わずか9%のみが基準値以内だったという。
政府は2020年までに20%の砂糖削減目標を掲げており、5月に発表された調査では、ヨーグルトで6%の減少が見られたが、5%の基準値を超えたのは食品分野でヨーグルトのみだったという。
同日付英国『SUN』は「ヨーグルトは本当に体にいい?多くは推奨量を大きく超える砂糖を含有」との見出しで以下のように報道している。
人気のヨーグルトの9割が砂糖の含有量が推奨される量を上回り、英国人の肥満危機に一役買っていると専門家が警告。リーズ大学の研究者チームが921種類の人気銘柄ヨーグルトを調査したところ、スーパーで売られるほとんどすべてのヨーグルトは、健康的な砂糖の量を大きく上回るとの調査結果が出ている。10人に1人が、100グラム中5グラム以上砂糖を含むヨーグルトを食べており、無意識に砂糖を取っている状態で、調査チームは、これは国民の肥満の原因ともなりうるため購入者は栄養表示を確認するべきだと指摘する。
子どもが食べるヨーグルトやフロマージュ・フレ(生チーズ)では、101人中わずか2人が食べる種類が低糖タイプだった。
砂糖はヨーグルトの生きた培養菌から出る乳酸の酸味をおさえる甘味料としてよく使用され、これらの生きた培養菌がヨーグルトが“腸にいい“とされる所以であり、これは有機ヨーグルトにより多く含まれている。ヨーグルトが体にいいというのは研究で証明されているが、市販品の栄養含有量には開きがあり、添加される砂糖の多さを考えると有機だから”一番体にいい“と解釈するのは危険だという。砂糖の多い食事は、直接的に肥満と歯周病に結びつく。英国ではヨーグルトは大人より子どもの消費量の方が多く、3歳未満が最もよく食べている。
公衆衛生局は、食品メーカーに対し、2020年までにヨーグルトを含む食品の砂糖含有量を5分の1に減らすよう勧告している。
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