韓国のサムスン電子は22日、折り畳み式スマートフォン「ギャラクシー・フォールド」の発売を延期すると発表した。同スマホは今週発売開始の予定だったが、事前に体験用として、メディアに配布された端末の画面が破損したとの報告が寄せられていた。
『AP通信』や
『AFP通信』、
『ブルームバーグ』などによると、サムスンは、米国で26日に発売が予定されていた新機種の折り畳み式スマホ「ギャラクシー・フォールド」について、記者らの事前レビューの過程で明らかになった問題を点検し、さらなるテストを行うために発売を延期し、数週間以内に新たな発売日を発表することを明らかにした。
新機種は、1,980ドル(約22万円)と高価格だが、折り畳んだ状態では4.6インチのサイズのスマホが、開くと7.3インチのタブレットとして機能し、一度に3つまでのアプリを稼働できるのが特長だ。...
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『AP通信』や
『AFP通信』、
『ブルームバーグ』などによると、サムスンは、米国で26日に発売が予定されていた新機種の折り畳み式スマホ「ギャラクシー・フォールド」について、記者らの事前レビューの過程で明らかになった問題を点検し、さらなるテストを行うために発売を延期し、数週間以内に新たな発売日を発表することを明らかにした。
新機種は、1,980ドル(約22万円)と高価格だが、折り畳んだ状態では4.6インチのサイズのスマホが、開くと7.3インチのタブレットとして機能し、一度に3つまでのアプリを稼働できるのが特長だ。米国の記者たちには、26日の発売に先立ち、体験版として「レビュー用端末」が配布されていたが、ブルームバーグやCNBCなど複数のメディアが、数日端末を使用しただけで画面が壊れるなどの問題を指摘していた。
同社が報告された画面の不具合の問題を初期調査したところ、「上下の露出したヒンジ部分への衝撃に関連する」可能性があることが判明した。また、問題のあった製品の内部に性能に影響する異物が見つかった事例もあったというが、詳細は明らかにされていない。
サムスンは、「画面の保護を強化する対策を講じる。また、画面の保護膜などを含め、ディスプレーの使用法や手入れの仕方についての注意事項の案内を改善する。」と説明している。
サムスンは、世界的にスマホ市場が伸び悩む中で、新たな需要を創出しようと約8年をかけてギャラクシー・フォールドを開発した。同社の成長を加速化する戦略を支えるはずの画期的な製品の発売延期は、大きな打撃となる可能性がある。
しかしながら、ギャラクシー・フォールドは高額であり、サービスやアプリもなお開発中であることから、収益性は余り期待できず、寧ろ最新世代の5G対応機種に注力すべきとする専門家もいる。また、サムスンは今回の発売延期により、不具合のある製品を消費者に販売するという深刻な問題を回避できるとする見方もある。同社は2016年、バッテリーが発火する傾向のあったスマートフォン「ノート7」のリコールによって多大な損失を被り、当時高級スマホ市場でアップルと争っていた同社の評判が大きく傷ついたからだ。
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