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米朝首脳会談にむけて準備進むハノイ(2月21日)
20日にハノイ入りした、ビーガン北朝鮮担当特別代表と金赫哲国務委員対米特別代表との間で、21日から実務者協議が開催される。議題や枠組みについて話し合いが行われるものとみられる。北朝鮮の非核化措置や、米国がどのような対応措置をとるのか、さらに米朝関係の改善がどのようになるかについて、実務者協議でどこまで詰められるかが注目される。また韓国の李度勲朝鮮半島平和交渉本部長もハノイに向かう予定であり、ビーガン代表との間で、米朝首脳会談についての最終協議が行われることになる。...
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20日にハノイ入りした、ビーガン北朝鮮担当特別代表と金赫哲国務委員対米特別代表との間で、21日から実務者協議が開催される。議題や枠組みについて話し合いが行われるものとみられる。北朝鮮の非核化措置や、米国がどのような対応措置をとるのか、さらに米朝関係の改善がどのようになるかについて、実務者協議でどこまで詰められるかが注目される。また韓国の李度勲朝鮮半島平和交渉本部長もハノイに向かう予定であり、ビーガン代表との間で、米朝首脳会談についての最終協議が行われることになる。
首脳会談を前にトランプ大統領が、米朝で3度目の首脳会談があるかもしれないと示唆している。米国の大統領選挙戦の前に、米朝首脳会談の成果を効果的に誇示したいためとも考えられるが、3度目があるとなると、北朝鮮が今回の会談では非核化措置を小出しにする可能性もある。
また金正恩委員長は北朝鮮からベトナムまで列車で向かうことになった模様。列車だと行程は2日半にものぼり、車中での中朝の5度目の首脳会談が行われるのではないか、あるいは帰朝の折に、成果報告のための会談が行われるのではないかとの憶測がある。これに関し、中国外務省の耿爽報道官は、20日の定例記者会見で「掌握していない」と回答しており、否定はしていない。
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米大統領「大きな成果」に期待(2月20日)
19日韓国の文在寅大統領と米国のトランプ大統領が電話会談を行い、今月27-28日にハノイで開催される米朝首脳会談について意見を交換した。
文在寅大統領はそのなかで、昨年の米朝首脳会談での合意に基づき、完全な非核化と朝鮮半島の平和体制、米朝関係を具体的に発展させる大きな転換点になるように期待を表明した。
これに対しトランプ大統領は「大きな成果を期待できるだろう」と述べたという。「大きな成果」は誰にとっての成果なのか。...
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19日韓国の文在寅大統領と米国のトランプ大統領が電話会談を行い、今月27-28日にハノイで開催される米朝首脳会談について意見を交換した。
文在寅大統領はそのなかで、昨年の米朝首脳会談での合意に基づき、完全な非核化と朝鮮半島の平和体制、米朝関係を具体的に発展させる大きな転換点になるように期待を表明した。
これに対しトランプ大統領は「大きな成果を期待できるだろう」と述べたという。「大きな成果」は誰にとっての成果なのか。米国にとってであれば、大陸間弾道ミサイルを北朝鮮が放棄することを確約することかもしれないし、ひょっとするとトランプ大統領がノーベル平和賞を得ることなのかもしれない。北朝鮮にとってみれば経済制裁の緩和になる。第一次首脳会談前には言われていて、もはやほとんど言われなくなった「完全で、検証可能な、不可逆的な非核化」の成果は期待できるのだろうか。
なお19日は安倍首相とトランプ大統領の電話会談も行われ、安倍首相は、会談で拉致被害者の問題を取り上げるように依頼したという。
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北朝鮮とベトナムモデル(2月19日)
米朝首脳会談の開催場所として、ベトナムのハノイが選ばれた理由の一つとして、北朝鮮にベトナム式改革開放モデルであるドイモイ(刷新)政策を感じとらせようとしているからではないかという見方がある。確かに2018年4月に北朝鮮は、それまでの核と経済という並進路線から、経済重視の政策に舵を切っており、ドイモイによって、成長を遂げているベトナムの視察は恰好の機会である。しかし専門家の間ではベトナムを選んだのには、もう一つ重要な要素があるのではないかとの見方がある。...
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米朝首脳会談の開催場所として、ベトナムのハノイが選ばれた理由の一つとして、北朝鮮にベトナム式改革開放モデルであるドイモイ(刷新)政策を感じとらせようとしているからではないかという見方がある。確かに2018年4月に北朝鮮は、それまでの核と経済という並進路線から、経済重視の政策に舵を切っており、ドイモイによって、成長を遂げているベトナムの視察は恰好の機会である。しかし専門家の間ではベトナムを選んだのには、もう一つ重要な要素があるのではないかとの見方がある。それはベトナムの外交戦術である。
上海国際関係研究院外交政策研究所の周士新主任は、中国紙の取材に応じて、「国際関係からみると、ベトナムは中進国であるが、大国の攻勢を受けても、終始自主独立の平和外交政策を保ち、大国の圧力にさらされても自分の戦略を保ち、平等なパートナーシップを求め、国際的なあるいは地域的な協力関係を築き、国際社会のなかで責任ある国家となっていった。北朝鮮は当面の米国との関係改善を、ベトナムの経験をモデルにしようとして関心を寄せているのではないか。ベトナムの例を鑑みて、北朝鮮は米国との関係で、戦略的にふるまい、外交空間を広げ、有力な政策環境を得ようとしているのではないか」と語った。
周士新主任が語らなかったのか、中国紙が報じなかっただけなのかはわからないが、ベトナムが戦ったのは米国だけではなく、中国との戦争もあった。現在も領海をめぐって中国と係争中である。ベトナムを会談場所として選んだのには、米国の思惑が大きいように伝えられているが、北朝鮮にとっても、ベトナムでの会談によって、米国だけでなく中国という大国相手に、自国に有利になる機会を得ることができるようになるのかもしれない。
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北朝鮮・米国先遣隊会談の準備本格化(2月18日)
ハノイの高級ホテルの入口に表れた北朝鮮の国務委員会のキムチャンソン部長らの一行。
ハノイでは、27日と28日に米朝首脳会談が行われることになっていて、キム部長らの一行はおとといから訪れている。
キム部長は、キムジョンウン朝鮮労働党委員長の執事とも呼ばれていて、去年6月にシンガポールで行われた初めての米朝首脳会談の際にも事前に現地入りして準備にあたっている。
キム部長は、到着後、ベトナム政府の担当者と打合せを行ったほか、キム委員長らの宿泊先とみられる高級ホテルを連日視察している。...
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ハノイの高級ホテルの入口に表れた北朝鮮の国務委員会のキムチャンソン部長らの一行。
ハノイでは、27日と28日に米朝首脳会談が行われることになっていて、キム部長らの一行はおとといから訪れている。
キム部長は、キムジョンウン朝鮮労働党委員長の執事とも呼ばれていて、去年6月にシンガポールで行われた初めての米朝首脳会談の際にも事前に現地入りして準備にあたっている。
キム部長は、到着後、ベトナム政府の担当者と打合せを行ったほか、キム委員長らの宿泊先とみられる高級ホテルを連日視察している。
一方、米国政府の先遣隊も現地入りしていて、今後、キム部長らと首脳会談の進め方などをめぐって協議を行うとみられる。
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米シンクタンク・北朝鮮の中距離弾道ミサイル基地・特定(2月17日)
16日、金正恩朝鮮労働党委員長の父・金正日総書記の生誕から77年となった北朝鮮だが、国営テレビは金正恩委員長が金総書記の遺体が安置された平壌の宮殿を訪れたことや、金総書記の業績を振り返る中央報告大会が開かれたことなどを伝えた。
しかし、今月27日と28日にベトナムで米朝首脳会談が開催されることや、去年まで盛んに強調していた核、ミサイル開発については一切触れなかった。
こうした中、米国のシンクタンク、CSIS(戦略国際問題研究所)は15日、衛星写真の分析からこれまで知られていなかった中距離弾道ミサイルの基地を新たに特定したと発表した。...
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16日、金正恩朝鮮労働党委員長の父・金正日総書記の生誕から77年となった北朝鮮だが、国営テレビは金正恩委員長が金総書記の遺体が安置された平壌の宮殿を訪れたことや、金総書記の業績を振り返る中央報告大会が開かれたことなどを伝えた。
しかし、今月27日と28日にベトナムで米朝首脳会談が開催されることや、去年まで盛んに強調していた核、ミサイル開発については一切触れなかった。
こうした中、米国のシンクタンク、CSIS(戦略国際問題研究所)は15日、衛星写真の分析からこれまで知られていなかった中距離弾道ミサイルの基地を新たに特定したと発表した。
南北の軍事境界線から北に250km離れた北朝鮮の山間部に位置し、衛星写真では深い谷に沿って地下施設の入り口のような設備が確認できるとしている。
基地には日本や米国軍の拠点があるグアムを射程に収める中距離弾道ミサイルムスダンが配備され、去年12月の時点でも活発な活動が確認できたとしている。
このシンクタンクでは、先月も調査の結果、北朝鮮北西部にあるミサイル開発の拠点となっている施設を特定したと発表している。
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