中朝共にトランプ大統領の出方を見定めている(12月8日)
(北朝鮮を米朝貿易戦争緩和のカードに使いたい中国)
2度目の米朝会談が来年1月または2月にも開催されると言われている中、北京で習近平国家主席が北朝鮮のリヨンホ外相と会談し、習主席はリ外相に米国や韓国との対話進展を求めたという。中国が北朝鮮に米国への歩みよりを促した形である。2019年は中朝国交樹立70年で両国で記念行事が行われる他、習主席の北朝鮮訪問も予定されているという。このように中国は北朝鮮の「後ろ盾」として存在感を米国にアピールしているが、この背景には激化する米中貿易戦争緩和のカードに使いたいと考えている可能性がある。...
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(北朝鮮を米朝貿易戦争緩和のカードに使いたい中国)
2度目の米朝会談が来年1月または2月にも開催されると言われている中、北京で習近平国家主席が北朝鮮のリヨンホ外相と会談し、習主席はリ外相に米国や韓国との対話進展を求めたという。中国が北朝鮮に米国への歩みよりを促した形である。2019年は中朝国交樹立70年で両国で記念行事が行われる他、習主席の北朝鮮訪問も予定されているという。このように中国は北朝鮮の「後ろ盾」として存在感を米国にアピールしているが、この背景には激化する米中貿易戦争緩和のカードに使いたいと考えている可能性がある。ただ、中朝貿易は国連制裁で激減しており、今年1月から10月までの貿易総額は2200億円であり、前年同期比で55%減となっている。中国の北朝鮮への影響力は中国が思っているほどないかもしれない。
(北朝鮮は継続的に核ミサイル製造と配備を続けている)
気がかりな情報も出てきている。専門家などが衛星写真を解析したところ、北朝鮮が北部のミサイル基地を拡張し、新たな拠点を構築していることがわかったというのだ。専門家はこうした施設が、核弾頭を搭載して米国本土を攻撃出来る長距離ミサイルの拠点となる恐れもあるとしている。こうした施設の建設作業は今年6月の米朝首脳会談後も続いているといい、専門家は北朝鮮が継続的に核ミサイル製造と配備を続けている証拠だと指摘している。北朝鮮は進捗が望めなければいつでもふりだしに戻れるポーズを見せている可能性がある。来年も北朝鮮情勢はまだまだ紆余曲折が予想される。
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北朝鮮外相、習近平と会見(12月8日)
12月7日、訪中中の北朝鮮の李容浩外相は、習近平国家主席と会見した。李容浩外相は、金正恩委員長からの習近平主席に対する訪朝の要請を伝えた。
会見で習近平主席は、今年に入ってから金正恩委員長が3度訪中するなど、中朝友好関係が深化していることに触れるとともに、さらに地域の安定を促進するための問題について意見を交換した。また2019年が中朝の国交樹立70周年であることから、70周年の記念行事を契機として、さらに中朝関係が発展することを願うと習近平主席は、強調した。...
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12月7日、訪中中の北朝鮮の李容浩外相は、習近平国家主席と会見した。李容浩外相は、金正恩委員長からの習近平主席に対する訪朝の要請を伝えた。
会見で習近平主席は、今年に入ってから金正恩委員長が3度訪中するなど、中朝友好関係が深化していることに触れるとともに、さらに地域の安定を促進するための問題について意見を交換した。また2019年が中朝の国交樹立70周年であることから、70周年の記念行事を契機として、さらに中朝関係が発展することを願うと習近平主席は、強調した。
また習近平主席は、朝米関係では、朝米両国が互いに合理的な判断を行い、半島の平和が進展することを願っていると語った。また中国は北南朝鮮の関係の改善を支持していることを明らかにした。中朝関係の発展とともに、半島問題の政治的解決のための中国と北朝鮮が共同の努力を行いたいとも述べている。
同日には李容浩外相は、王毅・外交部長との会談も行っている。
金正恩委員長の訪韓や2回目の米朝首脳会談をめぐり、南北朝鮮関係や米朝関係がやや停滞気味になっているが、中国ファクターが入ることによって、この両者にも何らかの動きがでてくることになろう。
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北朝鮮外相、シリアへ(12月5日)
4日(現地時間)シリアのアサド大統領が北朝鮮の李容浩外相と会見し、シリアー北朝鮮の友好関係の発展について意見を交換した。李容浩外相は、金正恩委員長からの「シリア軍隊がテロ分子に勝利をおさめたことに祝意を表する」というメッセージをアサド大統領に伝えた。
李容浩外相は、北朝鮮の外交政策を紹介し、北朝鮮やシリアなど共通の敵を持つ独立国家は、覇権主義と外部勢力の干渉に対抗するために、協力を強化していかなくてはならないとした。...
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4日(現地時間)シリアのアサド大統領が北朝鮮の李容浩外相と会見し、シリアー北朝鮮の友好関係の発展について意見を交換した。李容浩外相は、金正恩委員長からの「シリア軍隊がテロ分子に勝利をおさめたことに祝意を表する」というメッセージをアサド大統領に伝えた。
李容浩外相は、北朝鮮の外交政策を紹介し、北朝鮮やシリアなど共通の敵を持つ独立国家は、覇権主義と外部勢力の干渉に対抗するために、協力を強化していかなくてはならないとした。
これより前、李容浩外相は、ムアッレム外相と会談し、両国の友好関係の強化について話し合った。
両国は米国という「共通の敵」に対する協力関係の強化を確認したことになる。なお李容浩外相は、12月6日~8日に中国を訪問する。
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文在寅、年内の金正恩のソウル訪問は可能(12月4日)
12月4日 韓国の文在寅大統領は、北朝鮮の金正恩委員長のソウル訪問は可能であるが、決めるのは金正恩委員長であり、現在はまだ結論はでていないと述べた。
文在寅大統領はG20の会議に出席したあとニュージーランドに向かう専用機のなかで、記者に述べたもの。11月30日ブエノスアイレスで行われた米韓会談で、米韓両首脳は金正恩委員長のソウル訪問が、米朝首脳会談に積極的な役割を果たすであろうことで、意見の一致を見た。...
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12月4日 韓国の文在寅大統領は、北朝鮮の金正恩委員長のソウル訪問は可能であるが、決めるのは金正恩委員長であり、現在はまだ結論はでていないと述べた。
文在寅大統領はG20の会議に出席したあとニュージーランドに向かう専用機のなかで、記者に述べたもの。11月30日ブエノスアイレスで行われた米韓会談で、米韓両首脳は金正恩委員長のソウル訪問が、米朝首脳会談に積極的な役割を果たすであろうことで、意見の一致を見た。
韓国統一部も、委員長訪問のための準備が南北朝鮮間で、順調に進められていると述べている。
12月もすでに4日となり、「準備は順調」と言いながら、北朝鮮から非核化等について、なんら具体的な行動もとられていないなかで、金正恩委員長の年内訪問は、かなり難しい思われる。支持率の低迷に悩む文在寅大統領としては、金正恩委員長の年内訪問を実現させて、支持率回復を図り、米国にも恩を売りこめれば、願ったりかなったりということになる。また訪問が実現できなければ「金正恩委員長が決断しなかったからだ」というエクスキューズを残していることからも、「うまくいけばもうけもの」ということになる。
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文大統領・トランプ大統領から金委員長へのメッセージ公開(12月3日)
金正恩朝鮮労働党委員長がソウルを訪問したら伝えてほしいというトランプ大統領のメッセージを、文在寅大統領が公表した。
しぼみかけていた金委員長が年内にソウルを訪問する可能性が再び高まっている。
文大統領はニュージーランドに移動する飛行機の中で記者会見を開いた。
文大統領は「今回のメッセージには、北朝鮮が非核化を進めれば、安全保障と経済発展に向けて協力するという意味が込められている」と説明した。...
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金正恩朝鮮労働党委員長がソウルを訪問したら伝えてほしいというトランプ大統領のメッセージを、文在寅大統領が公表した。
しぼみかけていた金委員長が年内にソウルを訪問する可能性が再び高まっている。
文大統領はニュージーランドに移動する飛行機の中で記者会見を開いた。
文大統領は「今回のメッセージには、北朝鮮が非核化を進めれば、安全保障と経済発展に向けて協力するという意味が込められている」と説明した。
金委員長のソウル訪問については「金委員長の決断にかかっている」と述べた。
2回目の米朝首脳会談の前に、金委員長がソウルを訪問することへの否定的な見方もあったが、今回の韓米首脳会談で払拭されたと述べた。
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