アルゼンチン:次期大統領を決定するため、国民投票が行われる(2023/10/24)
『フランス24チャンネル』は10月23日付けで、10月22日、日曜日にアルゼンチンでは、次期大統領を決定する投票が実施されたことを伝えた。 選挙委員会の発表した、1次選挙の開票率97%時点での結果によると、反現行システム派のハビエル・ミレイ氏は30%の票を獲得し、経済大臣のセルジオ・マッサ氏が36.6%の議席を獲得した。 選挙管理委員会によると、11月19日に予定されている、大統領を決定する2次選挙ではミレイ氏とマッサ氏の間で争われることとなった。
現在、経済大臣を務めるセルジオ・マッサ候補が、反体制派で超自由主義者のエコノミスト、ハビエル・ミレイ候補が2トップで並び、12月10日の大統領就任を目指す大統領決定の2次選挙に向けた選挙戦が開始されることとなった。
セルジオ・マッサ氏は51才で、中道左派の政権側の候補で、現政権のインフレーションに対する悪評にもめげず、36.6%の得票率を得た。
他方、ハビエル・ミレイ氏は、53才で、2年前から政界に乗り出し、インフレーションを導いた現政権に痛烈な批判を投げかけており、30%の得票率を得た。...
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現在、経済大臣を務めるセルジオ・マッサ候補が、反体制派で超自由主義者のエコノミスト、ハビエル・ミレイ候補が2トップで並び、12月10日の大統領就任を目指す大統領決定の2次選挙に向けた選挙戦が開始されることとなった。
セルジオ・マッサ氏は51才で、中道左派の政権側の候補で、現政権のインフレーションに対する悪評にもめげず、36.6%の得票率を得た。
他方、ハビエル・ミレイ氏は、53才で、2年前から政界に乗り出し、インフレーションを導いた現政権に痛烈な批判を投げかけており、30%の得票率を得た。(97%開票時点)
なお、野党連合(中道右派)のパトリシア・ブルリッチ氏は、元安全保障担当大臣でモリシオ・マクリ元大統領(2015-2019)の支持を得ていたが、得票率23.8%で、トップの2人から引き離された結果となった。
なお、アルゼンチンでの今回の大統領選挙の投票率は74%に達したと推測されている。
10月23日の日曜日の夜、セルジオ・マッサ氏は、もし大統領に当選すれば、民主化されたアルゼンチンで初めてとなる、‘国の結束を実現する政府’を招集することを約束した。彼は、急進派や中道の野党連合など、全ての政治勢力に、民主主義の価値観を共有することを呼びかけた。
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アルゼンチン:大統領選挙の焦点は、インフレ対策としてのドル通貨の使用(2023/10/03)
『フランス24』TVチャンネル、10月1日付けによると、アルゼンチンの大統領選挙のうち、8月の予備選挙では革新自由党の候補で無政府―資本主義的な思想を持つ、ハビエル・ミレイ氏がトップの座に就いた。 ミレイ氏の成功理由は、アルゼンチンの経済を通貨ペソ廃止と米国ドルを通貨にすることでインフレを抑制するという政策が有権者に受け入れられたことによる。
多くのアルゼンチン人は、超インフレーションや、貧困層の増加により途方に暮れているため、ドルをアルゼンチンの公式通貨にすることで2018年から継続している経済危機への解決策となると考えている。
ちなみに、インフレ率が最高値(年間124%)に到達し、この8月には何度目に相当するペソ通貨20%切り下げを行っている。インフレによるアルゼンチン経済の悪夢は長く続いていて、出口が見いだせない状況にある。...
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多くのアルゼンチン人は、超インフレーションや、貧困層の増加により途方に暮れているため、ドルをアルゼンチンの公式通貨にすることで2018年から継続している経済危機への解決策となると考えている。
ちなみに、インフレ率が最高値(年間124%)に到達し、この8月には何度目に相当するペソ通貨20%切り下げを行っている。インフレによるアルゼンチン経済の悪夢は長く続いていて、出口が見いだせない状況にある。この状況下において、ハビエル・ミレイの現システムに対する反逆者としての登場は、多くの人たちにとって驚きをもって受け入れられた。
ハビエル・ミレイ氏は、米国から導入された自由資本主義の先駆者と見做される元エコノミストで、最近はメデイア界で活躍してきたが、8月13日の予備選挙では多くの投票数を獲得した。
なお、アルゼンチン大統領の一次選挙は10月22日に行われるが、ミレイ候補は予備選挙でどの世論調査でも予想しなかった29.86%の高い投票率を獲得している。これは右派政党のパトリシア・ブルリッチやペロン派のセルジオ・マッサを抑えた投票率となっている。
予備選挙で高い投票率を獲得してから、ミレイ候補の提案はひんぱんに聞かれるようになった。政治の階級性(ネズミに例えている。) や中央銀行を打破すること、8個の省庁を無くすること、2021年に決定した中絶の自由に対する見直し、環境保護に関する全ての法令を廃止するなどである。しかし、最も目立った提案は、ペソ通貨を廃止し、ドル通貨を使用する′ドラリザションである。アルゼンチンでは、これに関して賛否両論があり、議論が止まない状態となっている。
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