トランプ大統領とプーチン大統領がパリで首脳会談か?【米・チェコメディア】(2018/10/18)
ドナルド・トランプ大統領は、今年7月にウラジーミル・プーチン大統領と首脳会談をした際、2016年米大統領選にロシア側のサイバー攻撃があったと米諜報機関が発表しているのに、プーチン大統領の事実無根との言葉の方を信じると発言して、国内外から猛烈に批判された。そして、今秋に同大統領をワシントンに招待するとまで表明したことで、11月初めの重要な中間選挙の前に何を考えているのかとして、与党・共和党からも呆れられた。そこでトランプ大統領は、勝利すると信じている中間選挙後なら良かろうということで、第一次世界大戦(注後記)終戦100周年記念式典が開催されるパリでの再会談を考えている模様である。
10月16日付
『USAトゥデイ』紙:「ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領が11月11日にパリで会談予定」
ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領が11月11日、パリで開催される第一次世界大戦終戦100周年記念式典出席を機会に、首脳会談を持つ予定と言われている。
ただ、米高官は正式には何も決まっていないとコメントしている。
一方、ロシア国営『タス通信』によると、ユーリ・ウシャコフ大統領補佐官は、プーチン大統領がパリの式典に参加する予定であると表明したとする。...
全部読む
10月16日付
『USAトゥデイ』紙:「ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領が11月11日にパリで会談予定」
ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領が11月11日、パリで開催される第一次世界大戦終戦100周年記念式典出席を機会に、首脳会談を持つ予定と言われている。
ただ、米高官は正式には何も決まっていないとコメントしている。
一方、ロシア国営『タス通信』によると、ユーリ・ウシャコフ大統領補佐官は、プーチン大統領がパリの式典に参加する予定であると表明したとする。
7月にヘルシンキ(フィンランド)で同大統領と会談したトランプ大統領は、2016年米大統領選へのロシア介入疑惑に関し、米情報機関の調査結果よりプーチン大統領の言葉の方を信じる等の発言をしたことから、議会から厳しい批判を浴びていたが、同大統領もパリを訪問するという。
同大統領は更に、プーチン大統領を今秋にワシントンに招待するとも語っていたことが判明し、与党・共和党からも、重要な11月6日投票日の中間選挙前にロシア大統領を訪米させるなど、全く時期が悪いとして非難されていた。
なお、もしパリで米ロ首脳会談が開催されることになれば、昨年のハンブルグ(ドイツ)、今年7月のヘルシンキに続いて3度目となる。
一方、同日付チェコ『ラジオ・フリー・ヨーロッパ(米議会出資の報道機関)』:「プーチン大統領、来月パリで開催される第一次世界大戦終戦100周年記念式典に出席」
ウシャコフ大統領補佐官は10月16日、プーチン大統領が11月11日にパリで開催される第一次世界大戦終戦100周年記念式典に出席すると発表した。
同式典には、トランプ大統領も出席することが決まっている。
ただ、同補佐官は、今のところ米ロ首脳会談開催について何ら協議されていないとした。
しかし、同補佐官は、来週初めにジョン・ボルトン大統領補佐官(米国家安全保障問題担当)が訪ロして、ニコライ・パトルシェフ安全保障会議書記(長官に相当)と安全保障問題を討議する予定であることを認めた。
なお、ボルトン補佐官は今年8月、パトルシェフ書記と会談した際、ロシアによる中間選挙介入は“絶対に許さない”と警告している。
(注)第一次世界大戦:1914年7月28日から1918年11月11日にかけて、連合国(日・米・英・仏・ソ他)対中央同盟国(独・オーストリアハンガリー・オスマン帝国・ブルガリア等)の戦闘により繰り広げられた世界大戦。両軍合わせた戦死者・行方不明者は1,800万人近くに上る。
閉じる
米朝首脳会談の行方の陰に米中の鍔迫り合いが見え隠れする中、ロシアも北朝鮮への影響力誇示に奔走【米・チェコ・ロシアメディア】(2018/05/31)
ドナルド・トランプ大統領は、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の陰に習近平(シー・チンピン)国家主席の存在を感じて、一度は米朝首脳会談を中止すると宣言した。しかし、その後、米の思惑通りのシナリオで当該首脳会談を取進められるとの期待が高まったことから、当初予定通りの日程・場所で行われる可能性が再浮上した。そしてこの程、これまで静観していたとみられていたロシアが、改めて北朝鮮への影響力を誇示すべく、ロシア外相を急きょ訪朝させて、存在感を示そうとしている。
5月31日付米
『ワシントン・ポスト』紙(
『AP通信』配信):「ロシア外相、北朝鮮を急きょ訪問」
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相(68歳)は5月31日、急きょ訪朝して李容浩(イー・ヨンホ、61歳)外交部長(外相に相当)と会談した。
同外相の訪朝は、米朝首脳会談開催の可能性が高くなったこと、更には、金正恩委員長(34歳)が直近で中韓との関係改善を図ろうとしていることから、これまでのロ朝友好協力関係に鑑み、ロシアとして対北朝鮮影響力を改めて誇示しようとしたものとみられる。...
全部読む
5月31日付米
『ワシントン・ポスト』紙(
『AP通信』配信):「ロシア外相、北朝鮮を急きょ訪問」
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相(68歳)は5月31日、急きょ訪朝して李容浩(イー・ヨンホ、61歳)外交部長(外相に相当)と会談した。
同外相の訪朝は、米朝首脳会談開催の可能性が高くなったこと、更には、金正恩委員長(34歳)が直近で中韓との関係改善を図ろうとしていることから、これまでのロ朝友好協力関係に鑑み、ロシアとして対北朝鮮影響力を改めて誇示しようとしたものとみられる。
また、ウラジーミル・プーチン大統領(65歳)としても、これまで盛んに金委員長を擁護する発言を繰り返してきたのに、肝心の金委員長が、習国家主席(64歳)及び文在寅(ムン・ジェイン、65歳)大統領とそれぞれ2度も会談していることが気にかかることではある。
同日付チェコ『ラジオ・フリー・ヨーロッパ(米議会出資の報道局)』:「ロシアのラブロフ外相、トランプ大統領・金委員長会談直前に急きょ訪朝」
ラブロフ外相の突然の訪朝は、米朝首脳会談の実現確度が高まったことから、ロシアによる北朝鮮への影響力行使を念頭に置いたものとみられる。
同外相はツイッターで、李外交部長との会談後、金委員長とも面談したと強調している。
一方、マイク・ポンペオ米国務長官(54歳)は5月30日、金委員長の片腕と目される金英哲(キム・ヨンチョル、71歳)副委員長をニューヨークに迎えて、来るべき米朝首脳会談の準備のために会談している。
一方、同日付ロシア『イタル・タス通信』:「ロシア、南北朝鮮との3ヵ国共同インフラ開発プロジェクト推進に積極的」
今週訪朝したラブロフ外相は、李外交部長との会談の後、ロシアが新たな鉄道建設等、南北朝鮮との3ヵ国共同インフラ開発プロジェクト推進に積極的に関わっていく旨表明した。
更に同外相は、ロシア産天然ガスの輸送パイプライン敷設、また、発電事業展開にも関わっていく意向であり、これまで及び今回の会談を通じて、南北朝鮮各々からロシアの参画について支持されているとも語った。
なお、同外相の訪朝は、2009年以来のことである。
閉じる
その他の最新記事