オーストラリア、新型コロナウイルスの死亡率に関する最新統計(2022/02/17)
オーストラリア統計局は、2年間続いたパンデミックによる死亡者数の詳細に関する調査結果を発表した。オーストラリア統計局のデータは1月31日までの死亡者数を含めており、新型コロナウイルスが原因で死亡した人と、新型コロナウイルスの陽性反応を示しながらも別の原因で死亡した人を含む、2639人の死亡者に関する特徴を調べた。
豪ニュースサイト
『9ニュース』は、2020年3月から2022年1月までのオーストラリア全土で記録されたコロナ関連の死者2639人のうち、ウイルスが原因ではない死者は83人だったと伝えている。これらの人々は、新型コロナウイルスに陽性でありながら、癌などの他の症状で死亡した人達である。
新型コロナウイルスに起因する2556人の死亡者のうち、20人はコロナの長期的影響によるものだった。また、2556人のうち、疾患のない人は220人に過ぎなかった。...
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『9ニュース』は、2020年3月から2022年1月までのオーストラリア全土で記録されたコロナ関連の死者2639人のうち、ウイルスが原因ではない死者は83人だったと伝えている。これらの人々は、新型コロナウイルスに陽性でありながら、癌などの他の症状で死亡した人達である。
新型コロナウイルスに起因する2556人の死亡者のうち、20人はコロナの長期的影響によるものだった。また、2556人のうち、疾患のない人は220人に過ぎなかった。死亡者の91.4%は他の疾患を抱えており、平均的してコロナウイルスと同時に2.7種類の他の疾患を抱えていた。
死亡者の69.5%(1776人)は、既存の慢性疾患を持つ人たちであった。既存の慢性疾患は、合併症のリスクを高め、その結果、死亡のリスクを高めることが知られている。1776人の死亡者のうち慢性心疾患の人が35.8%、認知症の人が30%、糖尿病の人が20.6%だった。
また死亡者は、男性が1428人であるのに対し、女性は1128人と、女性より男性の方が多かった。死亡した人の年齢の中央値は83.7歳で、男性が81.2歳、女性が86.0歳であった。
40歳未満では、男性15人、女性10人が亡くなっている。死亡の大部分は厳しいロックダウン措置をとったビクトリア州で発生しており、1557人が死亡した。
しかし、豪ニュースサイト『news.com.au』によると、オーストラリアで記録された新型コロナウイルスによる死亡者数は、パンデミック期間中にオーストラリア全土で確認された全死亡者数の約1%に過ぎなかった。同じ期間に、オーストラリアでは、10万人が癌で、3万2千人が心臓病で、3万人がアルツハイマー病と認知症で、1万人が糖尿病で亡くなっていた。
豪記者のベン・フォーダムは、今回の結果に関して、「状況を軽視しているわけではない」「家族の悲しみを無視しているわけではない」としながらも、「これらの統計は、我々が目撃した大げさな恐怖を煽るキャンペーンを暴露するものだ」と述べている。そして、パンデミック到来後のオーストラリアでの死因の99%以上は、コロナが原因ではなかったという事実は、政府が適切な政策を取っていなかったことを示していると主張している。また、ランセット誌が最近発表した研究で、米国では、肥満率が35%を超える16の州で、新型コロナウイルスによる死亡率が世界で最も高いことが報告していることを指摘した。「政府はなぜ、人々に健康になるように言わないのか。なぜ、最大の危険因子の1つは体重が多すぎることだと警告しないのだろうか。肥満の人を侮辱するのが怖いからなのか。毎日、健康上のアドバイスについて聞かされていたのに、最も重要な健康上のアドバイスは、健康的であればあるほど、コロナでも生き残る可能性が高くなるというものだったのではないか。」とコメントしている。
豪ニュースサイト『ブリスベン・タイムズ』によると、クイーンズランド州の保健局のジェラード医師は記者会見で、現在は、死亡原因が複雑化しており、新型コロナウイルスが直接原因で死亡した人もいれば、新型コロナウイルスに感染していても他の原因で死亡している者もいることを強調した。そしてこれは、新型コロナウイルスに勝利し始めている兆候だと述べた。医師は、「2021年に海外でこの病気を見てきた。若い人たちがウイルス性肺炎にかかって亡くなっていた。現在は、複数の健康上の問題を抱えた高齢者たちが亡くなっており、ウイルスがどの程度死因となっているのかを判断するのが難しい場合が多くなっている」と述べている。「2022年は、ワクチン接種によって、まったく違った状況になっている。ワクチン接種によって、この病気のあり方は完全に変わった。」とコメントしている。
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イラン:夫が10代の妻を斬首。女性への暴力に対して議論再燃(2022/02/10)
12歳のときに、いとこと強制的に結婚させられたイラン人の少女が、夫からのDVを逃れてトルコに非難した。しかしその後イランに連れ戻され、数日後に夫に斬首された。イランで古くからの風習である「名誉殺人」事件である。イラン国内では女性への暴力の問題が改善しないことに対する議論が再び沸き起こっている。
仏紙
『ル・パリジャン』は、モナ・ヘイダリさんはイランにおける「名誉の殺人」の犠牲者の長いリストに加えられた、と報じている。イランの通信社ロクナによると、17歳の女性が5日にイラン南西部の州の州都であるアフバズで夫によって斬首されたという。ユーチューブには、モナさんの頭を片手に、もう一方の手に大きなナイフを持って、笑顔でアフバズの通りを練り歩く姿が映っている動画が投稿された。
イランの女性擁護団体「女性委員会NCRI」によると、モナさんは15歳でいとこのサジャド・ヘイダリと結婚させられ、家庭内暴力の被害者となった。...
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仏紙
『ル・パリジャン』は、モナ・ヘイダリさんはイランにおける「名誉の殺人」の犠牲者の長いリストに加えられた、と報じている。イランの通信社ロクナによると、17歳の女性が5日にイラン南西部の州の州都であるアフバズで夫によって斬首されたという。ユーチューブには、モナさんの頭を片手に、もう一方の手に大きなナイフを持って、笑顔でアフバズの通りを練り歩く姿が映っている動画が投稿された。
イランの女性擁護団体「女性委員会NCRI」によると、モナさんは15歳でいとこのサジャド・ヘイダリと結婚させられ、家庭内暴力の被害者となった。同団体は、「離婚を求めるたびに、家族は子供のために家に帰り、夫と生活を続けるように説得していた」と報告している。
17歳になっていたモナさんは、半年間トルコに逃げていたものの、その後父と叔父に見つかり、安全な生活を約束されたことで戻ることに合意したという。しかし帰国直後、夫と義弟に殺害された。
医学誌「ランセット」は2020年10月に発表した論文で、2010年から2014年にかけてイランで行われたいわゆる「名誉殺人」の犠牲者は少なくとも8000人いることを明らかにした。15歳以下の子もいれば、10歳になったばかりの子もいるという。イラン刑法301条では、殺された女性や子供の父および祖父は、これに対して報復してはならないと定めている。
英『デイリーメイル』は、モナさんがトルコに逃亡後、父親はインターポールの協力で行方を突き止めたと伝えている。父親がイランの警察に苦情を申し立てたところ、警察はインターポールを通じて入手したモナさんの住所を教えたという。 父親はその後、娘を帰国させるために必要なすべての書類を準備し、通訳も用意してトルコに行き、娘を連れ戻したという。
娘の死後、父親のジャバド氏は、「娘は結婚を強制されたわけではなく、実際、夫は彼女に最高の生活を提供してくれた。確かに2人の間には争いがあり、時には暴力もあり、娘は家に戻ることがあったが、2、3日いるだけで、その後夫が迎えに来て、普通の生活に戻っていた。こういう夫婦喧嘩は全く普通のことで、娘が離婚を求めたわけではないので問題はなかったと思う」と話している。また、娘が結婚するには若すぎたことを認めながらも、「肉体的に結婚できる年齢であることを確認する証明書をもらったし、関係には何の肉体的な問題もなかった」と付け加えている。また夫側の家族は、妻が他の男性とトルコに逃げたことで、息子があざ笑われ、侮辱されたと主張している。
NCRI女性委員会は、「何らかの名誉殺人が見出しを飾らない週はない。これらの殺人を犯罪化しないイスラーム法学者による政権であるために、名誉殺人が破滅的に増加している」と述べている。また、イランにおける名誉殺人の増加は、「中世的な考え方に根ざしている支配体制」と「イスラーム法学者による政権の法律は、女性は男性に所有されている二級市民であることを公式に記している」ことが原因だと指摘している。
米国在住の社会学者ホセイン・ガジアン氏は、米『ラジオ・フリー・ヨーロッパ』の取材に対し、イランの多くの男性は家族の女性は自分の所有物だと考えていると語った。「男性は女性の心と体を所有しているのです。彼らは境界を定め、自分の名誉を守ることが社会的な義務だと考えています。もし失敗したら、彼らは自分の名誉を回復しなければならないと考え、体を犯された女性を殺すことでそれを行おうとするのです。」と説明している。
エブラヒム・ニクデル・ガダム弁護士はイランの法律ではこうした殺害に対する抑止力がなく、親族の女性を殺害した者の刑が軽いために、同じような殺害を招いてしまっていると指摘している。
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