4月23日付韓国
『KBSニュース』:「北朝鮮、米空母を攻撃するとの威嚇」
北朝鮮は4月23日、米原子力空母“カール・ビンソン”が朝鮮半島に接近してくることから、いつでもこれを攻撃し、破壊する準備ができていると、新たな挑発を明らかにしてきた。
国営
『労働新聞』は4月23日付社説で、来週の4月25日頃朝鮮半島に接近してくる米空母に対して、水素爆弾も含めた新型武器で攻撃する態勢ができていると報じている。
また、同日付英
『インディペンデント』紙(
『ロイター通信』配信):「北朝鮮、金正恩委員長の対米強硬策が高まる中、米国人を新たに拘束」
韓国の
『聯合(ヨナプ)ニュース』は4月23日、北朝鮮が4月21日、北朝鮮に人道支援のために滞在していた韓国系米国人を拘束したと報じた。
拘束されたのは、中国の延辺(ヤンビャン)科学技術大の元教授の金(キム)氏で、平壌(ピョンヤン)国際空港において出国手続き中に拘束された。
韓国の国家情報院はまだこの情報を把握していないとしているが、もし事実だとすると、これで北朝鮮に拘束された米国人は3人目となる。
一方、4月22日付米
『Foxニュース』(
『AP通信』配信):「北朝鮮の主要都市で給油制限が始まり、中国による供給削減措置との噂」
平壌のあるガソリンスタンドで4月21日、外交官、あるいは国際組織の車以外への給油を制限するとの看板が掲げられた。
北朝鮮はガソリン供給のほとんどを中国に頼っており、中国が国連による制裁強化に呼応して、制裁を強化してくるとのニュースが流れていることから、それが現実として現れたとみられる。
ただ、中国外交部の陸慷(リゥ・カン)報道官は4月21日、中国がどんな政策を取っているかは、政府がリリースする声明文等に記されているとのみ答え、あいまいなコメントに終始した。
なお、関係省庁の中国商務部は一切コメントしていない。
4月25日に朝鮮人民軍85周年を迎える北朝鮮が、新たな核実験、あるいは大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を実行するとの報道もあることから、それを抑止するために中国が取った新たな措置だともみられる。しかし、北朝鮮専門家の意見では、ガソリン供給制限ではまだ生ぬるく、北朝鮮を本当に追い込むためには、戦闘機・戦車・ミサイル等々、軍用に使用される重油等の燃料供給について、中国が本腰を入れて制限する必要があるという。
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北朝鮮は4月15日、故金日成(キム・イルソン)主席の生誕105周年を祝賀する軍事パレードにおいて、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM、射程距離6,400キロメーター超)とみられるものを含めて各種ミサイル兵器を公開した。時を同じくして、4月16日からマイク・ペンス米副大統領が韓国・日本他を歴訪して、北朝鮮問題を協議するだけでなく、米軍の原子力空母“カール・ビンソン”も朝鮮半島沖に接近中である。そこで北朝鮮は、米国との対決姿勢を更に鮮明にするためか、またしても4月16日早朝に弾道ミサイルを発射した。ドナルド・トランプ大統領の、対北朝鮮強硬政策発言が熱を帯びてきている中、今回のミサイル発射は失敗した模様であるが、米朝間の武力衝突が避けられない状況になりつつある。
4月16日付米
『ブルームバーグ』オンラインニュース:「北朝鮮、ミサイル発射でトランプ政権に対抗」
北朝鮮は4月16日早朝、ドナルド・トランプ政権の強硬姿勢に対抗するように再度ミサイル発射に踏み切ったが、発射直後に爆発し、挑発行為は失敗したとみられる。
米韓両軍によると、ペンス副大統領の韓国到着の数時間前に、北朝鮮東岸部の新浦(シンポ)付近から発射された弾道ミサイルは、ICBMではなく中距離弾道ミサイル(射程1,000~3,000キロメーター)とみられる。...
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4月16日付米
『ブルームバーグ』オンラインニュース:「北朝鮮、ミサイル発射でトランプ政権に対抗」
北朝鮮は4月16日早朝、ドナルド・トランプ政権の強硬姿勢に対抗するように再度ミサイル発射に踏み切ったが、発射直後に爆発し、挑発行為は失敗したとみられる。
米韓両軍によると、ペンス副大統領の韓国到着の数時間前に、北朝鮮東岸部の新浦(シンポ)付近から発射された弾道ミサイルは、ICBMではなく中距離弾道ミサイル(射程1,000~3,000キロメーター)とみられる。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は前日の4月15日、故金日成主席生誕祭の軍事パレードを観閲したが、米国との対決姿勢を益々鮮明にしている。
ジェームズ・マティス国防長官は、ミサイル発射についてトランプ大統領も承知しているが、特に追加のコメントはなかったとしている。
なお、米朝間に軍事衝突が起こり、北朝鮮が実際にミサイル攻撃を仕掛けてきた場合、米同盟国の日韓にも被害が及ぶ恐れが高い。
同日付英
『ミラー』紙:「元英国外相、北朝鮮のミサイル発射は米国のサイバー攻撃で“妨害されたはず”と発言」
英国で2010~2015年の間、安全保障委員会の委員長を務めたマルコム・リフキン元外相は、4月16日朝に北朝鮮が発射した弾道ミサイルは、米国のサイバー攻撃で妨害されたとみられると発言した。
リフキン氏は、真偽の程は不詳としながらも、米軍のサイバー技術は卓越したものなので、北朝鮮のミサイルを制御不能にすることは可能と思うとコメントした。
ボリス・ジョンソン外相は、北朝鮮による国連制裁決議違反の挑発行為を深刻に受け止めているが、引き続き同盟国と協調して監視していく意向である、とのみコメントした。
一方、英国メディアは、米軍が北朝鮮の核施設やミサイル発射場に向けて、先制攻撃を仕掛けることも考えられるとの関係筋の情報を流している。
同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「米国の対北朝鮮強硬姿勢は“中国向けの警告”も意味」
先週初め、トランプ大統領が北朝鮮問題について深刻と捉えていると発言し、原子力空母“カール・ビンソン”率いる空母打撃群を朝鮮半島に派遣している。
これらの強硬姿勢に対抗して北朝鮮人民軍高官は、もし米軍の侵犯が認められれば、在日及び在韓米軍基地はもとより、韓国の青瓦台(大統領官邸)を攻撃して破壊するとコメントした。
なお、軍事専門家は、今のところ米朝全面戦争に突入することはないとみられるものの、北朝鮮が次の核実験を実施次第、米軍が北朝鮮の核施設を攻撃する可能性があると分析している。
同日付韓国
『聯合(ヨナプ)ニュース』:「北朝鮮のミサイル発射は失敗」
韓国の統合参謀本部高官は4月16日、同日早朝に北朝鮮が発射した弾道ミサイルとみられる飛翔体は、発射後数秒してから爆発したと発表した。
韓国政府関係者は、今回発射したミサイルは、4月5日発射の中距離弾道ミサイル(60キロメーター程飛翔)と同型とみられるというが、専門家は、固形燃料の使用が失敗に終わったか、あるいはICBM開発実験途上の話とも考えられると分析している。
同日付中国
『環球時報』:「北朝鮮のミサイル発射は挑発行為で、不合理な外交政策だと専門家はみる」
軍事専門家によると、4月15日の軍事パレードで、北朝鮮は様々なミサイル兵器を披露したが、必ずしも実戦使用できるとは限らず、4月16日早朝発射の弾道ミサイルが失敗に終わったように、依然北朝鮮のミサイル技術は遅れているとみられるという。
また、米軍のミサイル迎撃システムは卓越しており、北朝鮮のミサイルはいつでも撃ち落とされるとみているが、まだ米朝間で戦争が始まった訳ではないので、今回のミサイル発射失敗は、米軍による妨害行為とまでは考えられないと分析している。
なお、韓国政府は4月16日午前、国家安全保障会議常任委員会を開き、対応を協議している。
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