英保守党支持率が急上昇、ジョンソン新首相への期待反映;英紙調査(2019/07/29)
英紙タイムズの日曜版サンデー・タイムズが、調査会社ユーガブ(YouGov)に委託して実施した最新の世論調査の結果が週末に公表された。これによると、与党・保守党の支持率は31%で、野党・労働党に10ポイントの差をつけた。
同紙のほか
『ロイター通信』、英大衆紙
『サン』などが報じた。ボリス・ジョンソン新首相の誕生が好感を招いた模様だ。同氏は24日に首相に就任したが、ユーガブによる調査は、その直後の25~26日、1,697人の英国の成人を対象に行われた。
同調査結果によると、保守党の支持率は31%となり、前回調査から6ポイント上昇した。労働党の支持率は2ポイント上昇して21%だった。保守党の支持率が30%を超えたのは4月以降で初めてであり、労働党に対するリードも、過去5カ月で最大の10ポイントに増加した。...
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同紙のほか
『ロイター通信』、英大衆紙
『サン』などが報じた。ボリス・ジョンソン新首相の誕生が好感を招いた模様だ。同氏は24日に首相に就任したが、ユーガブによる調査は、その直後の25~26日、1,697人の英国の成人を対象に行われた。
同調査結果によると、保守党の支持率は31%となり、前回調査から6ポイント上昇した。労働党の支持率は2ポイント上昇して21%だった。保守党の支持率が30%を超えたのは4月以降で初めてであり、労働党に対するリードも、過去5カ月で最大の10ポイントに増加した。
自由民主党は、前回調査から3ポイント減の20%となり、欧州懐疑主義のナイジェル・ファラージ氏率いるブレグジット党(欧州連合(EU)離脱党)は、4ポイント減の13%で、5月のピーク時から支持を半減させた。
サンデー・タイムズは、世論調査での支持率上昇を受けてジョンソン首相は、英議会で膠着状態にあるEU離脱問題の事態打開を目指し、早期の解散・総選挙に打って出るとの観測が高まる可能性に言及している。しかし、ジョンソン氏自身は、EU離脱期限の10月31日以前の総選挙の可能性を強く否定している。
一方、保守党への支持がさほど回復していないことを示す他の調査結果もある。英サンデー・エクスプレス紙が調査会社コムレス(ComRes)に委託して実施した調査では、保守党の支持率は3ポイント増の28%で、労働党に対するリードはわずか1ポイントだった。同調査は7月24~25日、2,029人の成人を対象に実施された。
同調査では、保守党は総選挙が行われた場合、下院で過半数を得る見込みが現在よりさらに低下すると予測されている。本調査結果が総選挙にそのまま反映されたとすると、保守党は最大政党の地位を保つものの、過半数の326議席には48議席も届かなくなるという。現在過半数に足りないのは9議席ほどだ。
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トランプ米大統領、英訪問前に「合意なきEU離脱」を勧める(2019/06/03)
トランプ米大統領は2日、英日曜紙のインタビューで、英国の欧州連合(EU)からの離脱について、何の取り決めもなく離脱する「合意なき離脱」を推奨し、清算金390億ポンド(450億ユーロ、約5兆3400億円)の支払いも拒否すべきと主張した。トランプ氏は3日から国賓として英国を訪問するが、対EU強硬派を後押しする発言が目立っている。
『CNBC』『AFP通信』『BBC』などのメディアが報じた。トランプ大統領は、2日に掲載された「サンデー・タイムズ」や「サンデー・テレグラフ」など英日曜紙のインタビューで、EU離脱について有利な条件が勝ち取れないのであれば、全ての交渉から「立ち去る」ことを推奨するなど、英国が取るべき針路について持論を展開したという。
トランプ大統領は3日から国賓として英国を初めて公式訪問し、エリザベス女王と会見し、メイ首相と会談する。...
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『CNBC』『AFP通信』『BBC』などのメディアが報じた。トランプ大統領は、2日に掲載された「サンデー・タイムズ」や「サンデー・テレグラフ」など英日曜紙のインタビューで、EU離脱について有利な条件が勝ち取れないのであれば、全ての交渉から「立ち去る」ことを推奨するなど、英国が取るべき針路について持論を展開したという。
トランプ大統領は3日から国賓として英国を初めて公式訪問し、エリザベス女王と会見し、メイ首相と会談する。大統領のロンドン滞在中には大規模なデモが予定されており、ロンドンのサディク・カーン市長は2日、米大統領は「極右による世界的脅威が増大していることの最も甚だしい事例の1つだ。」と英日曜紙「オブザーバー」で批判した。
訪英に先立ちトランプ大統領は、英国のEU離脱交渉について、トランプ氏自身のルールブックに従うべきとして、「もし望んでいる条件が得られず、公正な取引ができないのであれば、交渉から手を引くべきだ。」と語った。
トランプ氏はまた、英国が離脱時に支払いを要求されている390億ポンドの清算金についても支払うべきでないとしている。「私が英政府なら500億ドル(390億ポンド)は支払わない。それが私だ。それほど途方もなく大きな金額を払うことはしない。」と述べた。
大統領はさらに、EU懐疑派の新党、EU離脱党(Brexit Party)の党首を務めるポピュリスト政治家ナイジェル・ファラージ氏が、離脱交渉に関わるべきであるとも主張した。トランプ氏はファラージ氏について、魅力の多い非常に頭が良い人物と評価したが、英当局者らが同氏を巻き込むことはないだろうとの見解も併せて示した。
トランプ氏は、先月31日の英大衆紙「サン」のインタビューでも、合意なき離脱も辞さない離脱強硬派のボリス・ジョンソン前外相に好意的な発言をしていた。メイ首相は7日に辞任するが、後継の保守党党首選への出馬を表明したジョンソン氏は、素晴らしい首相になるだろうとしている。トランプ氏は、「違った候補者も知っているが、ボリスは非常に良い仕事をすると思う。私は彼が好きだ。常に好きだった。」と同氏を称賛した。
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